立憲・安住淳氏「衆議院予算委員長」就任が持つ意味…「学級崩壊」「嘘つき大会」の委員会は変わるのか?
「数の力で押し切る国会の形骸化、あるいは国会の軽視という姿勢が度々あった。もうそういったことは今後絶対に許さないし、国民の皆さんの負託に応えるだけの十分なしっかりとした熟議を重ねていきたい」(立憲民主党の笠浩史国対委員長)
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7日に開かれた与野党の国対委員長会談。17ある常任委員長のうち、8つの委員長を野党が担当することで合意したが、注目はやはり、立憲民主党が予算委員長ポストを得た事だろう。
委員長は委員会の開催日時や発言時間を決めたり、不規則発言をした委員を退場させたりするなど、議事進行で大きな権限を持つ。とりわけ、予算委員長は首相らが出席する予算案審議を仕切るだけに、このポストを野党が握った意味は大きい。
第二次安倍政権以降、この予算委員長ポストを握り続けてきたのは自民党だった。
■閣僚や官僚ははぐらかし答弁で時間稼ぎできなくなる
首相主催の公的行事「桜を見る会」の私物化、同会前夜祭を巡る公職選挙法違反(買収)や政治資金規正法違反疑惑、森友・加計学園問題のほか、相次ぐ閣僚のスキャンダル……。これまでの予算委では数々の醜聞、疑惑が取り上げられ、その度に野党側が厳しい追及をしてきたが、閣僚や官僚ははぐらかし答弁で時間稼ぎを続けてきた。
いい加減な説明が繰り返される場面が常態化し、国民から「学級崩壊」「嘘つき大会」などと揶揄する声も出たものの、当時の委員長は閣僚らに注意を促すことも、運営を改善しようともせず、ただ見て見ぬふりだった。
法案審議でも、野党欠席のまま審議時間を消化する「空回し」という“禁じ手”を容認して「散会」を宣言。そのまま強行採決に至るケースもみられたが、少数与党に転落した自民、公明は今後はそういった強引な手法は取れなくなるわけだ。
新たな予算委員長には立憲の安住淳・前国会対策委員長(62)が就くとみられる。
旧民主党政権で財務相を務めたほか、国対委員長の経験から国会運営を熟知しているから、石破茂首相(67)や他の閣僚、官僚もこれまでのようなノラリクラリ答弁は通用しないだろう。
《ようやく学級崩壊状態だった予算委員会が正常化する》
《行事が相撲を取っていたような国会運営はなくなるかな》
《緊張感のある予算員会になるだろう》
SNS上でも新たな国会運営に対して期待する声が多い。
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