スポニチ

写真拡大

 ◇ラグビーオータム・ネーションズシリーズ(ANS)2024 ニュージーランド23―13アイルランド(2024年11月8日 ダブリン)

 世界ランキング1位のアイルランドと同3位のニュージーランドの対戦は、アウェーのニュージーランドがアイルランドを23―13で下した。両国の対戦は昨年のW杯フランス大会準々決勝以来、1年1カ月ぶり。この時も28―24で勝利していたオールブラックスが返り討ちに成功し、通算対戦成績を32勝1分け5敗とした。

 10月26日には横浜で日本代表を下し、意気揚々と欧州に乗り込んだオールブラックス。前週行われたANS初戦ではイングランドを24―22で破ったが、この試合で脳しんとうを負ったSOボーデン・バレット、フッカーのコーディー・テイラーが出場できず。日本戦でも司令塔役を担った“ほほ笑みの貴公子”ことダミアン・マッケンジーが再び10番を任された。

 試合はアイルランドは前半8分にPGで先制も、すぐさまマッケンジーのPGで同点に追い付く。前半は60%以上のボール保持をしたものの決定機を作れなかったオールブラックスだが、敵陣ペナルティーでマッケンジーが着実に3点を重ね、9―6とリードして前半を終えた。しかし終了間際にはCTBジョーディー・バレットが危険なタックルでシンビンに。10分間は数的不利を強いられることになった。

 後半開始直後、ゴール前ラインアウトを与えると、この試合両チーム初のトライを許したオールブラックス。それでも同22分のPGで再逆転すると、18―13で迎えた同29分には、ワイドなボール回しから最後はFBウィル・ジョーダンが左の大外でようやくのチーム初トライ。その後はリードを守り切り、世界ランキング1位を撃破した。

 試合前のハカでは前週のイングランド戦に続き、途中から相手ににじり寄られる“アウェーの洗礼”を受けたオールブラックス。1トライに留まる堅い試合運びながら、敵地ダブリンで16年11月以来、実に8年ぶりの勝利を収めた。プレーヤー・オブ・ザ・マッチには6PGで18得点を挙げたマッケンジーが選ばれた。