【県民の警察官】事故ゼロ目指す“穏やかな”交通課長!地域の安全守るため…小さな異常も見逃さない交通のスペシャリスト
新潟県民の安心と安全を守るために活躍した警察官の功績をたたえるNST主催の「県民の警察官」。今回は交通安全教育に尽力した与板警察署・交通課長の今井央文警部補をご紹介します。
■仕事は「穏やかに」 事故ゼロを目指す交通課長
「交通事故防止広報について、ということでお願い」
課長として仲間に協力を呼びかけ…
「風で裏を向いていたので、車のほうから見やすいように向きを変えた」
【与板署交通課 今井央文 課長】
「確実な安全確認について交通安全広報をよろしくお願いします」
おととし3月から与板警察署の交通課長を務めている今井さん。
42年の警察官人生のうち、約30年を交通畑で歩み、地域に密着した交通安全教育などを通して、県民の安心・安全の確保に貢献してきました。
そんな今井さんについて同僚からは…
【与板署 小杉敦秀 次長】
「交通のスペシャリスト」
【与板署交通課 高野純大 巡査部長】
「何かあればすぐに報告させてもらって、非常に頼りになる大先輩」
絶大な信頼を寄せられています。中でもいつも心にとめている言葉が…
【与板署交通課 今井央文 課長】
「“穏やかに、穏やかに”ということで今も仕事をしている。過去に色んなことがあって、私も完ぺきな人間ではないから失敗もしているが、日々反省して落ち着いたところが“穏やかに、穏やかに”」
■パトロールでは異常見逃すことなくすぐさま対応!
しかし、自動車運転中の男性が交通違反で検挙されてくると、先ほどまでの表情から一転、鋭い目つきで交通課員たちに的確な指示を出します。
こうした仕事への熱量は午後のパトロールでも。地域の状況を細かく記憶するため、パトロール中は運転する若手と世間話などはせず、周囲に目を光らせています。
街の小さな異常にも見逃さず、普段とは反対側を向いている標識にも気付いて、すぐさま対応。
【与板署交通課 今井央文 課長】
「万が一見落として、交差点に出てしまってぶつかったということになると、大きな交通事故になるので、そういうところを点検しながらパトロールしている」
その後も…「道路に駐車している方、道路が狭くなっています。駐車場に入れましょう」
【与板署交通課 今井央文 課長】
「ここがメインの道路。大型(車)も通るから、一つ一つ声をかけて、とめないように広報している」
長岡市与板地域を1周してこの日のパトロールは終了。
【与板署交通課 今井央文 課長】
「車の方の安全、それから歩行者の方の安全を一番に考えてパトロールしている」
白バイに乗って県民の安全を守りたいと警察官を志した今井さん。6年目に念願の交通課に配属されてからは、県内の交通事故をなくすために地道に仕事を進めてきました。
■「2人で1人」支え続けてくれた妻へ感謝も
午後5時ごろ、この日の勤務を終えると約1時間かけて自宅へ。夫の帰りを待っていたのは妻・良子さんです。
【妻・良子さん】
「普段は仕事でいないが、いざというときにはすごく頼りになる存在」
結婚して30年、ほとんどけんかをしたことがないという2人。それでも家族との時間には警察官という職業ならではの苦労もあったと言います。
【与板署交通課 今井央文 課長】
「チケット、ポップコーン、ジュースを買ってこれから(映画館に)入るよという時に携帯電話が鳴って、『今井係長すぐ出勤してくれ』と言われた」
【妻・良子さん】
「子どもがめそめそしている姿を見るのがちょっとつらくて、呼ばれるお父さんはもっと大変というか、つらい気持ちがあった」
そんな夫の気持ちをくみ取り、支え続けた良子さん。
【与板署交通課 今井央文 課長】
「奥さんがいなければ私なんてここまでなっていない。2人で1人」
家族の支えも受けながら警察官人生の幕が閉じるその日まで、交通事故のない世の中を目指す今井さんの温かなまなざしは地域へと向けられています。
【与板署交通課 今井央文 課長】
「交通事故がない世界がくればいいなと思っている。私は最後まで穏やかな警察官でいこうと思う」