セブン-イレブン

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 国内大手コンビニとして知られるセブン-イレブン。10月25日、「文春オンライン」が報じた“弁当上げ底”報道が物議を醸している。

「コンビニ大手といえば、ローソン、ファミリーマートと合わせて3強状態ですが、2024年3月〜8月期連結決算は、セブン-イレブンのみが34.9%減という深刻な状況に陥りました。さらに米・クシュタールがセブン&アイ・ホールディングスを約7兆円で買収しようと画策するなど、“キナ臭い”情勢になってきました。セブン&アイ・ホールディングスは経営改革をおこなうために、コンビニ事業と、それ以外の不振が続くスーパーマーケット事業などを切り離すことを発表しました」(経済誌記者)

 さらに以前からSNS上で問題視されてきたのが、セブン-イレブンの“上げ底”問題だ。

「SNSを中心に、お弁当を買ったところ、過度な“上げ底”がされており、見た目よりも内容量が少なかった、というユーザーの不満がたまっていたのです。ネット上ではとくにセブン-イレブンの商品が槍玉に上げられていました。そこで、『文春オンライン』は、セブン-イレブン・ジャパン社長の永松文彦氏に“上げ底”の真相を聞いたのです。。永松氏は、『本当にそうなってました? 上げ底になってましたか?』

 と否定したうえで、

『スーパーとか他のところ見てご覧なさいよ。どっちが上げ底かと。あれはルールで、何パーセントって決まってるんですよ。だからそんな、アコギなことはできないんですよ』

 と猛反発。SNSの投稿に対しては『事実を持って投稿してほしい』と訴えたのです」(同前)

 これまで利用者が抱えてきた“疑念”に対し、攻撃的に否定する姿勢に対し、X上ではセブン-イレブン愛用者たちから、怒りの声が噴出した。

《この社長、自社のこういう“アコギな“商品知らないのか》

《セブンイレブンは味も落ちていると思う。事実である底上げすら否定してあまつさえ消費者を批判するとかオワコンか》

《セブンイレブンの底上げ否定。こう言うことを公式が言い放ってしまう事が余計に顧客を減らすことに気づけない無知》

《仮にセブンイレブン側が本気で底上げしてないと思っていても、底上げしてると思っている消費者がこれだけいることを受け入れられない、認めない姿勢を取ってしまった時点で能力が知れる》

 企業と消費者の間で認識のズレがあるということか。

「記事のなかで、永松氏は弁当パックの“傾斜”について、電子レンジで温めるための工夫であることを示唆しています。むしろセブン-イレブンとしては均一に温まるように、コストをかけた“成果”だとしているのかもしれません。しかし、そうした事情を伝えるにしたって、言い方に問題があったかもしれませんね。まるで、底上げしていると感じた消費者が悪い、というニュアンスで捉えられても仕方がありませんから。

 一方で対照的なのは、ファミリーマート。2021年に創立40周年を記念してスタートした『お値段そのまま40%増量』が人気を博して、毎年続いています。人気商品のファミチキや、サンドウィッチ、そしてお弁当もボリューム満点。消費者の心を掴んで、結果的に売り上げを伸ばしています。ローソンも同様のキャンペーンをしており、セブン-イレブンは遅れをとっている状況です。挽回するには、消費者にもっと寄り添ったコミュニケーションをする必要がありそうです」(同前)

“上げ底”を信じる人たちが、“いい気分”にならないのは間違いない。