旅客機のエコノミークラスの多くは、搭乗券にアルファベットの略称「Y」が記されています。ファーストクラスは「First」の頭文字「F」ですが、なぜエコノミーは「Y」なのでしょうか。

「Economy」の末尾からとった?

 旅客機の座席グレードはおおまかに上位から「ファーストクラス」「ビジネスクラス」「エコノミークラス」に分けられるのが一般的です。搭乗券には、座席番号や名前とともにこのクラスが記載されていますが、ファーストクラスは「First」の頭文字「F」がアルファベットの略称として記載されているのに対し、エコノミークラスは「Y」であるケースが多数です。なぜこのような略し方なのでしょうか。


ANAのエコノミークラス搭乗券(乗りものニュース編集部撮影)。

 エコノミークラスが「Y」と略されるのは、「Economy」の語尾の「Y」をとったものというのが、一般的に広まっている説です。

 この背景として考え得る有力な説の一つが、アルファベットの順番です。エコノミーの頭文字をそのまま取って「E」とした場合、最上級クラスであるファーストの「F」よりアルファベット順で先に来てしまいます。このことから、末尾の「Y」を使うことでファーストクラスの利用者に配慮した、というのが有力視されているものの一つです。また、「E」「F」の文字が似ていることから、より明確に区別できるようにというのも理由のひとつとして挙げられるでしょう。