連合会館=2022年4月、東京都千代田区

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 来年の春闘の賃上げ目標について、労働組合の中央組織・連合は16日、中小企業向けの要求水準を「6%以上」とする方針を固めた。

 物価上昇が鈍化するなか、大手を含む全体の賃上げ目標は「5%以上」とした今年の目標を据え置く方向だ。中小向けはより高い目標を掲げることで、大手との格差是正を進める狙い。18日に発表する。

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 中小向けに全体より高い賃上げ目標を掲げるのは、2014年以来11年ぶり。

 関係者によると、大手と中小の格差是正分を「1%以上」と設定した。目標の「6%以上」は金額で1万8千円以上にあたるという。来春闘の闘争方針のもととなる基本構想の素案では、「賃上げと価格転嫁・適正取引における格差の解消をめざし、とりわけ中小組合については格差是正分を積極的に要求する」とした。中小の賃金を大幅に引き上げることで、全体の底上げにつなげたい考えだ。