――8月の練習で1100kmほど走ったとのことだが、8月の調整に関してはどうだったか?
「去年は1200kmほど走ってやり過ぎた部分があったので、今年はやり過ぎずに1100kmくらいで抑えた。いい練習ができたのではないかと思います」

――故障しない1番の理由は?
「故障しないと『思うこと』が一番大事かなと思います」

――今回のレースについて
「『6区に俺がいるから任せろ』ではなくて、『1区から5区、みんなに頼んだ』と言ってきたが、それくらいみんなが強かったですし、でも今日の朝出発するときに僕からLINEで『6区に俺がいるから好きに暴れてきていいぞ』と、『どんな位置で来ても俺が優勝に持っていくから』ということを言ったら、上原(琉翔、3年)は『平林さん大丈夫です。僕が暴れて先頭で持ってくるので安心してください』と言ってきたので、その言葉を信じて安心して待っていたら、本当に先頭で来てくれたのでいいチームが出来ていると思います」

――頼もしい後輩ですね。
「本当に頼もしいです。僕と同等レベルのことを出来ている選手がたくさんいるので、そういうチームが作れているというか、僕が何かしたのではなくみんなが強くなってくれたので感謝しかないです」

――同等レベルというのは同じような練習が出来ているのか?
「はい。同じような練習をしているので、僕はいつ負けるのかとヒリヒリする緊張感の中で競技が出来る環境が作れています」

――その環境はこのチームになってからですか?
「4年目に勝ちに行きたいということを常に言っていたので、学年が上がるにつれてその思いはありましたし、今年に入ってからは今いるメンバーだけでなく、今回補欠に回った後村(光星、2年)や嘉数(純平、3年)、高山(豪起、3年)といったところと中間層の選手がとても強くなってくれたので、ハイレベルなチームが出来ていると思います」

――4年目に勝ちにいくというのは平林選手が言ったのか?
「監督が僕たちの代をスカウトしてくれた時に、平林と山本(歩夢、4年)が4年目のタイミングで絶対優勝を取りに行くということでスカウトを受けたので、僕や山本だけでなく4年生みんなの共通認識でやってきました」

――自身の大阪マラソンの優勝がチームにとってどのような影響があると思うか?
「今年のチームの一つの流れでしかないが、チームが明るくなったのかなと思いますし、そこからずっといい流れでできているので、良い影響はあったのかなとは思います。國學院の選手は他のレースにも出場するのでそこでもいい流れをもってきてもらえたらなと思います」

――先頭で襷を受けたときはどのようなことを考えていたのか?
「上原ありがとうという感じですね。先頭で受けることが出来て良かったです」

――どのような展開で襷がくると予想していましたか?
「先頭で来るかなとなんとなく予想していたので、想定通りでした」

――篠原(倖太朗、4年)選手と5km地点で差を広げたが、あの展開(ロングスパート)は事前に考えていたのか?
「ラストスパートの勝負には持ち込みたくなかったのでロングスパートは考えていましたし、浜山公園のアップダウンのポイントは自分の中でも勝負のポイントだと考えていたので、そこでしっかり勝負出来て良かったです」

――上りには自分に分があると思って仕掛けたのか?
「上りの時点で(駒澤と)離れていたので、その前に勝負を決められてよかったと思います」

――前回優勝した5年前のチームに憧れて國學院に入学したとのことだが?
「5年前の優勝は鳥肌の立つレベルで、それを見て憧れたので、これを見て憧れてくれる高校生がいてくれたらなと思います」

――土方英和(現・旭化成所属)さんとの連絡は毎年とっているのですか?
「そうですね。いつも気にかけてくださってレースの前に連絡をくださります。1年目も土方さんのアドバイスで人の後ろについて頑張れよということを言われていたが、前に飛び出すレースをしてしまった。最後の最後に再現ドラマのような走りが出来て、憧れを憧れのまま終わらせずにいい走りができたので良かったと思います」

――箱根も取りに行こうという意識は?
「もちろんあります。箱根駅伝総合優勝が今年のチームの目標なので、ここからの2戦でもチャンスを掴みに行きたいと思います」

――むしろ距離が長くなった方がチームに分があるのでは?
「ここから(のレース)は得意だと思っていますし、一番苦手だと思っていた出雲を獲れたので良かったと思います」

――監督は「三冠に関しては気づいたらそうなっていればいい」とのことだが、キャプテンとしてはどう考えるか?
「まず箱根駅伝総合優勝という目標はぶらさずに、それができれば出雲、全日本を獲ることができるというスタンスではあるので最後まで獲りにいけるように頑張りたいと思います」