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スマホとつながる便利なサービス

「アップル・カープレイ(Apple CarPlay)」は、iPhoneのアプリを車内のオーディオやスクリーンで利用できるサービスだ。

【画像】これが「世界初」のアップル・カープレイ対応車種です【フェラーリFFを写真で見る】 全13枚

2014年3月にリリースされて以来、多くのドライバーにとって欠かせないものとなりつつある。カープレイが標準装備されていないと、クルマの購入を検討しない人もいるほどだ。


アップル・カープレイは2014年のリリース以来、多くの車種に搭載されてきた。

今回は、カープレイとは一体何なのか、そしてカープレイを使うと何ができるようになるのかを紹介したい。

アップル・カープレイとは?

アップル・カープレイでは、お手持ちのiPhoneをクルマと接続し、走行中に通話したり、お気に入りのナビアプリを使ったり、音楽を再生したりすることができる。

車載スクリーンにiPhoneと同様の使い慣れたインターフェイスが表示されることから、クルマに標準装備されているオペレーティング・システム(OS)よりもカープレイの使用を好むドライバーも多い。

自動車メーカーもその需要を把握しており、世界中で約800車種がカープレイを導入している。

今の携帯電話でアップル・カープレイは使える?

iPhoneをお持ちであれば、おそらくアップル・カープレイが使えるだろう。

2012年以降に生産されたiPhoneと互換性があり、少なくとも2013年にリリースされた「iOS 7.1」以降のOSを搭載するすべてのiPhoneに標準でインストールされている。アップルは2024年9月に「iOS 18」を発表した。

アンドロイド携帯はカープレイを利用できず、代わりにほぼ同じ機能を持つグーグル独自の「アンドロイド・オート(Android Auto)」を展開している。

接続方法 有線 or 無線

アップル・カープレイを開くには?

まず、お乗りのクルマがカープレイに対応しているかどうかを確認しよう。インターネットで「アップル カープレイ 対応車種」などと検索すると、対応車種が記載されたアップルの公式サイト(日本語版あり)が出てくるはずだ。

もしカープレイに対応していない場合でも、市販の対応スクリーンなどを購入するという方法もある。こちらについては後述している。


一度iPhoneを覚えさせれば、次からは簡単に接続できるようになる。

カープレイに対応している場合、接続方法は複数ある。

最も一般的な接続方法はUSBケーブルを使用する有線接続だが、一部の新型車ではBluetoothとWi-fiを使用するワイヤレス接続機能を搭載している。

お使いのiPhoneがiPhone 15より前のモデルの場合、Lightning-to-USBケーブル(変換ケーブル)を使用する必要がある。iPhone 15以降のモデルは、USB-Cケーブルを採用している。

クルマとの接続方法

有線接続の場合、まず車内のUSBポートを探す。通常はインフォテインメント・スクリーンの下、中央の収納ボックス、またはセンターコンソールのどこかにある。

iPhoneとケーブルでつなぐと、数秒後にカープレイを開始するかどうかを尋ねるメッセージが表示されるはずだ。「使用する」や「はい」などを選択すると、スクリーン上でサービスが開始される。

クルマが有線とワイヤレスの両方に対応している場合、iPhoneを登録することで、次回以降ワイヤレスでサービスを使用できるようになる。

もし、ワイヤレス接続にのみ対応している場合(またはケーブルを使いたくない場合)、接続方法はもう少し複雑になり、車種によって手順が異なる。

対応アプリ 次世代カープレイは?

2024年の最新カープレイ

2024年9月、「iOS 18」のフトウェア・アップデートに合わせて、カープレイも大規模なアップデートを受けた。

新しい背景色や文字色、新しい音声コマンド、音声認識など、より多くのアクセシビリティ機能が追加され、Siri(アップルの音声操作アシスタント)もこれまで以上に便利になった。


アストン マーティンとポルシェは「カープレイ2」の導入を表明している。

メッセージアプリでは、各連絡先のプロフィール画像が表示されるようになり、さらに新しい天気予報アプリがホーム画面に表示されている。

新世代の「カープレイ2」は今年中に登場すると予告されている(本稿執筆時点)。インターフェイスのカスタマイズ性が高まるようで、アストン マーティンとポルシェがカープレイ2の導入を表明している。

アップル・カープレイで使えるアプリは?

すべてのスマートフォン用アプリがカープレイに対応しているわけではないが、対応アプリは接続中に車載スクリーンに表示される。

例を挙げると、「スポティファイ(Spotify)」や「アマゾン・ミュージック(Amazon Music)」などの音楽配信サービス、書籍を音声化したオーディオブック系アプリ、ポッドキャスト、地図アプリの「グーグル・マップ」や「アップル・マップ」などが利用できる。

お乗りのクルマが電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)であれば、公共の充電スポットを探せるアプリも便利だ。

ただし、カープレイは携帯電話に気を取られずに運転できるように設計されているため、ゲームを遊ぶことはできない。

対応車種 無料で使える?

アップル・カープレイが搭載されている車種は?

アップル・カープレイを市販車として最初に搭載したのはフェラーリFFで、2014年のことだ。その後、2016年頃から多くのメーカーが採用するようになったが、上級グレードに限定されていたり、有料オプションとして設定されていたりする。最近では、標準装備している車種も徐々に増えてきた。

上記で述べたように、現在800車種がカープレイに対応している。トヨタ、レクサス、フォルクスワーゲン、メルセデス・ベンツ、BMW、ルノーなど、主要メーカーをほぼ網羅しているが、車種や生産年、仕様によっても異なる。


未対応の車種でも、社外品スクリーンを導入することでカープレイを利用できるようになる。

クルマの取扱説明書を確認するか、アップル・カープレイの公式サイトを参照してほしい。

対応していない車種でカープレイを使うには?

カープレイ未対応の車種でも、カープレイ対応の社外品スクリーンを取り付けることで利用できるようになる。標準サイズ(1DINまたは2DIN)のオーディオ・システムが搭載されているクルマであれば互換性があるはずだ。

アルパイン、パイオニア、ソニーなどのメーカーから、カープレイ対応のタッチスクリーンが発売されている。価格は画面サイズや画質によって幅がある。

自分で交換することもできるが、取り付けサービスを行っているカー用品店か、カーオーディオのプロに依頼することをお勧めする。

アップル・カープレイは無料? 有料?

アップル・カープレイ自体は無料で利用でき、対応しているアプリもほとんどが無料だ。

ただし、前述の通り、車種によっては上級グレードにのみ搭載していたり、有料オプションとなっていたりすることもある。

将来的には、月額制の有料サービスとして導入するメーカーも出てくるかもしれない。BMWは2019年にサブスクリプション制を導入しようとしたが、オーナーやメディアからの反発を受けて撤回した。

いずれにせよ、携帯電話のモバイルデータ通信料には注意が必要だ。ポッドキャスト、音楽ストリーミングなどのアプリは大量のデータを使用する可能性があるため、不要な課金を避けるために、ダウンロードするものに目を光らせておくようにしよう。あらかじめ、自宅などWi-Fi環境下でコンテンツを携帯電話にダウンロードしておくのも賢いやり方だ。