菊地幸夫弁護士 斉藤慎二が逮捕ではない理由推測「逮捕されると期間制限が…」「見定める時間できる」
弁護士の菊地幸夫氏が8日、TBS系「ゴゴスマ〜GOGO!smile〜」(月〜金曜後1・55)にコメンテーターとして生出演し、お笑いトリオ「ジャングルポケット」斉藤慎二(41)が7日に不同意性交などの疑いで書類送検された事件について法律家の観点から解説した。
捜査関係者によると斉藤は今年7月、ロケバスの中で20代の女性に性的暴行をした疑い。テレビ番組の撮影に使うロケバスで、女性と2人でいる時に犯行に及んだとみられている。スポニチ本紙の取材では、斉藤は弁護士を立て、性的行為の「不同意」を否定しているが、所属する吉本興業は7日、斉藤との契約を解除した。
書類送検という状況について、菊地氏は「今、(警察から)検察にボールが投げられたというところで、検察がこれから裁判所に行って、事件を突き出す…起訴するのか、そうではない処分保留、不起訴ということを検察が決める」と解説した。
今後についても付け加えた。「もし裁判所にこの事件が突き出される、起訴ということになると、不同意性交罪というのは、5年以上の懲役というのが定められている」とし、「刑務所に入らない執行猶予という判決を取るには、3年まででなければダメなんですね。そうすると、5年以上という重い罪の不同意性交罪ということは、ほぼほぼ実刑が決まるということになります。非常に犯罪としては重い犯罪になる」と説明した。
斉藤はこの事件で逮捕はされていない。菊地氏は、「通常この犯罪で、警察が動く時には身柄を取ります。逮捕」と、一般的な流れを説明した。「ところが、今回逮捕されていない。思い出すのは、ここのところスポーツ選手、サッカー選手とか野球選手とか、性犯罪ということで警察の取り調べを受けていながら、最終的には裁判所に事件が持ち込まれるということがなかったという事例が複数ある。これらの事例は、逮捕されてない。身柄を取られていない」と、近年でスポーツ選手をめぐる類似の事件で不起訴になっているケースが多い点に言及した。
その上で、「今回も警察が逮捕していないということは、逮捕しないと時間的な制約が捜査機関にはなくなるんです」と解説した。逮捕後に警察に与えられる容疑者の拘留期限は20日。「逮捕されると20日とか期間制限があって、その中で事件を処理しないといけないんですけど、逮捕していないということは、警察としてはゆっくりやればいい。その間にいろいろ様子を見る」と説明。「何の様子を見るかというと、(斉藤の)弁護士がどう動くのか。示談という形で動くのか、そのなりゆきはどうなのかというのを、見定めるという、捜査側にそういう時間ができることになる」と推測した。
あらためて事件の行方について、「どういう結末になるのか、検察がどう処分するのか、まだ少し予断を許さないところがあると思います」と見通した。