みるみる代謝がアップ!医師が教える「脂肪を燃焼させる」食品5つ
冬は太りやすくなる時期でもあるので、これから迎える秋のうちに少しでも痩せる努力をしておくことが大切かもしれません。そこで今回は、脂肪を燃焼させてくれる重要な食品5つを、YouTubeチャンネルの登録者数が37万人を誇る、医師でヘルスコーチの石黒成治先生に教えてもらいました。
「にんじん」は褐色脂肪を活性化させる
1つ目が「にんじん」です。にんじんには食物繊維とカロテノイドが豊富に含まれていて、βカロテンは体内でビタミンAに変換されます。
そして、ビタミンAにはエネルギーを積極的に燃やす褐色脂肪を活性化させる作用や内臓脂肪を燃やす作用があります。
カロテノイドはにんじんだけではなく、トマトやほうれん草、カボチャなど、色の濃い緑黄色野菜にも含まれているので、これらの野菜も積極的に摂ることで脂肪を燃やす作用が期待できます。
「豆類」と「唐辛子」も代謝をアップさせる
2つ目は「豆類」です。豆類は栄養価が高く食物繊維が豊富な上、健康的な脂肪を含んでいてたんぱく質も豊富なため、満腹感を得られて体重管理もしやすくなります。
また、食物繊維が腸内細菌の良い餌となって腸内環境を整え、腸の中で代謝を活発にする菌が増えることで炎症を抑制し、結果的に痩せる方向に導くことも期待できます。
定期的に豆を食べる人とそうでない人では、豆を食べる人のほうが肥満になる可能性が22%豆も低くなるというデータもあります。
動物性のたんぱく質の代わりに豆を食べる人は、豆を食べずに動物性たんぱく質を中心に食事をしている人に比べて、圧倒的に体重が減りやすかったというデータもあります。
3つ目は「唐辛子」です。唐辛子を食べると汗が出ますが、辛み成分のカプサイシンが舌の味蕾という味の受容体を刺激して脳に信号を送ると脳からアドレナリンが出て、汗が出たり心拍数が上がったりします。
そして、そのアドレナリンが褐色脂肪を刺激することで、内臓脂肪や白色脂肪を燃やす作用もありますし、カプサイシンを摂取すると体熱の産生が亢進されて基礎代謝がアップします。
「きのこ」と「緑茶」も積極的に摂取するべき
脂肪燃焼に役立つ4つ目の食品は「きのこ」です。きのこには食物繊維の一種であるβグルカンが豊富に含まれているのですが、βグルカンは腸内細菌の良い餌になり、腸の環境を整えてくれます。
さらに、褐色脂肪を活性化したり、脂肪を燃やしたり、炎症を抑制したりする効果もあります。
椎茸の柄の部分にはβグルカンが多く含まれているので、柄の部分も含めて食べるのがオススメです。
5つ目の食品は「緑茶」です。緑茶に含まれるカテキンには、脂肪の分解を誘発するエネルギー代謝を高めてくれる作用があり、運動前に摂取すると脂肪燃焼効果がアップします。
緑茶にはポリフェノールなどのさまざまな栄養物質が含まれていて、定期摂取するのとしないのでは、体脂肪の減少量が変わり、ウエスト・ヒップ比が有意に減少することが報告されています。
緑茶を摂取して運動すると、ポリフェノールが含まれているため、酸化ストレスが減って競技のパフォーマンスが上がるという研究データもあります。
緑茶には血管拡張作用もあり、血管内皮の一酸化窒素を合成してくれるので、筋肉への血流や酸素を増やして運動能力が上がるというデータも得られています。
その影響で、緑茶を摂取すると運動後の疲労効果を改善してくれますし、筋肉痛も減少しますし、打撲などの怪我の予防にもなります。
(TEXT:山田周平)
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画像提供:Adobe Stock
石黒成治先生
消化器外科医、ヘルスコーチ。
1973年、名古屋市生まれ。1997年、名古屋大学医学部卒。国立がん研究センター中央病院で大腸癌外科治療のトレーニングを受ける。その後、名古屋大学医学部附属病院、愛知県がんセンター中央病院、愛知医科大学病院に勤務する。2018年から予防医療を行うヘルスコーチとしての活動を開始。腸内環境の改善法、薬に頼らない健康法の普及を目的に、メールマガジン、YouTube、Instagram、Facebookなどで知識、情報を分かりやすく発信している。Dr Ishiguro YouTubeチャンネル登録者数は37万人超(2024年1月時点)。