背面ディスプレイ非搭載。写真を“撮る”ことに没頭できる新型「ライカM11-D」誕生
1954年の誕生以来、優れた描写力と操作性で世界中の著名な写真家たちから高く評価されてきたライカMシステム。その現行シリーズとして展開する「ライカM11」の最新機種として、「ライカM11-D」(154万円)が発表されました。
9月21日の発売を前に写真愛好家の間で話題となっているのは、本体背面から消えた液晶モニター。絞り値やシャッタースピード、ISO感度など、写真撮影を構成する基本的な要素にに潔く回帰したモデルです。
まずは主だったスペックから確認しておきましょう。映像素子はフルサイズ裏面照射型CMOSセンサー、JPEGだけでなくRAWデータでの撮影においても6000万画素、3600万画素、1800万画素から記録画素数を選択することが可能。ISO感度はISO 64からISO 50000まで設定でき、光の少ない環境でも繊細な描画に対応できるようになっています。
ベースとなる仕様は2022年発売の「ライカM11」と共通する部分が多いのですが、冒頭でもお伝えした通り、最大のポイントはボディ背面から液晶モニターがなくなっていること。
モニター上で画角を確認、撮った画像はその場ですぐにチェックできるのがデフォルトとなっている今の時代にこうした仕様はちょっと珍しいものですが、モニター上でダイレクトにイメージコントロールを行うのではなく、構図と絞り値、シャッタースピード、ISO感度といった本質的な要素を捉えた撮影に没頭できることには、フイルムカメラでの撮影を彷彿とさせる楽しさがあります。
デジタル技術に依存しない純度の高い撮影体験が、撮る喜びと共に、ユーザーのクリエイティビティに対する自信を高めてくれます。
一方で、手持ちのスマホに専用アプリ“Leica FOTOS”を入れて連動させれば、スマホの画面をモニターとして使用することもできるなど、シーンや目的に応じて使い分けられる安心感も確保。この他にも各種設定やスマホを使ったリモート操作やジオタグの追加、各種編集アプリによる編集など、デジタルフォトならではの便利な機能も多彩に用意されています。
また外観においては、前面上部に備えていた赤丸の“Leica”マークが外され、よりミニマムなデザインへと刷新。本体内蔵のメモリーが「ライカM11」の64GBから一気に256GBまで増量されているのもうれしいアップデートです。
▲「M11-D用プロテクター ブラック」
このほか「ライカM11-P」より導入した画像の真正性を証明する“ライカコンテンツクレデンシャル機能”も引き続き搭載。本体サイズは139× 38.5×80mmで、マグネシウムとアルミニウムを用いたフルメタルボディに合皮外装を施した外装も「ライカM11」と同じく。本体重量はバッテリー込みで約540gとなっています。
<文/&GP>
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