KINTO、KINTO UnlimitedのプリウスほかUグレードを対象に特別キャンペーンを実施。その理由とは

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KINTOが展開するサブスクリプションサービス、KINTO Unlimitedに設定するプリウスUグレードを新規に契約した人を対象に、「アップグレード」アイテム購入費用を最大8万円分サポートする期間限定のキャンペーンを2024年11月30日まで実施している。

【画像】KINTO Unlimitedの先進性を感じられるキャンペーン

このキャンペーンは、現行プリウスのKINTO専用であるUグレードから提供を開始したKINTO Unlimitedの魅力をより多くの人に感じてもらうことを目指したもの。

KINTOがクルマのサブスクリプションサービスを全国で展開を開始してから2024年7月で5年になる。手軽にクルマを利用できるようサブスクリプションの仕組みを導入するとともに、オンラインでの契約が可能であるなど、クルマの新たな売り方を業界に先駆けて展開してきており、7月までの申し込み件数は12万5000台に達しているという。

2023年1月に発売したプリウスでは、ユーザーとクルマの関係づくりをさらに深める取り組みとして、従来のユーザーと販売店の関係を基礎に、ユーザーとクルマをより直接的に結ぶ両者の関係をKINTOが媒介する役割と担うべく、「アップグレード」、「コネクティッド」、「ユーザーインターフェース(=UI)のデジタル化」という3つの価値を具現化したサービスとして、KINTO Unlimitedをトヨタと共に立ち上げ、同車の専用グレードとしてUグレードを設定した。

このUグレードは、リーズナブルな月額料金と省燃費性に加えて、上記の先進性を強みに発売以来、KINTOが取り扱ってきた全車種の申し込みの20%以上を占めるほどの人気モデルとなっているという。そのことから、2024年1月からはヤリスとヤリス クロスのUグレードもKINTO Unlimitedの対象になっている。

とはいえ、Uグレードを選択するユーザーが多い半面、アップグレードを利用するユーザーは2%ほどと、それほど多くないということがわかってきた。アップグレードサービスの開始から1年ほどなので、一般販売車両におけるオプションの装着率と比べて少ないのかというところまでは評価しがたいともいうが、アップグレードに対して抱くかもしれないハードルを間接的に引き下げ、それを入り口にコネクティッドやUIのデジタル化も含め、“先進性”を追求してきたプリウス Uグレードをさらに多くの人に乗ってもらい、先進的な取り組みをさらに発展させるために、今回の特別キャンペーンを展開することになったのだ。

プリウス、ヤリス、ヤリス クロスのUグレードが対象

具体的には、2024年9月1日から11月30日までの期間に、プリウスのほか、ヤリスとヤリス クロスのUグレードを申し込み、12月31日までに新規で契約を完了することがキャンペーン適用の条件となっている。

上記を満たすことで、KINTO Unlimitedで提供している「ハードウェアのアップグレードアイテム」を購入費用の最大8万円分がサポートされる。現在提供中のアイテムだけでなく、キャンペーン期間中に新たに追加される場合は、そのアイテムも選択可能となる。

アップグレードアイテムの一括支払い金額に応じた額のJCBギフトカード(現物)が注文の翌々月末までに郵送される。一度に8万円に達しない場合は別のアイテムを購入した際に残額分のギフトカードが送られる仕組みだ。

これにより、一括支払い額が8万円以下のアイテムを選択した場合はアップグレード分が実質無料で利用できるようになるというわけ。

ただし、特別キャンペーンのアイテム購入サポートは、車両登録から6カ月が経過する日、もしくは2025年9月30日のいずれか早いほうまでにアイテムを購入する必要がある。

現在提供中のアップグレードアイテムは以下のとおり。

ちなみにスマートフォンアプリでドアのロック/アンロック操作やキーのシェアが可能となる「デジタルキー」は一括支払い額が7万7000円なので、これが実質無料となる。残りの3000円分はほかのアイテムの購入代金に充当可能だ。また、デジタルキーに限り車両の利用申し込みと同時に注文すれば、ギフトカードによるサポートがあらかじめ充当され、無料で装着できる。

■アップグレードアイテム一覧
価格は一括払いの場合の金額(税込み)

〈プリウス Uグレード〉
・アドバンストパーク(リモート機能付き):9万6800円
・12.3インチディスプレイオーディオ:14万8500円
・デジタルキー:7万7000円
・自動防眩機能付きインナーミラー:1万6500円
・パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付き):12万1000円
・ブラインドスポットモニターほか6機能:9万9000円
・パーキングサポートブレーキ(後方歩行者検知)ほか7機能:11万6600円
・Toyota Safety Sense機能拡張:8万1400円
・プラスサポート用スマートキー(急アクセル加速抑制):1万4960円
・ステアリングヒーター:3万8500円

〈ヤリス Uグレード〉
・ブラインドスポットモニターほか2機能:11万2200円
・アドバンストパーク+パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付き)ほか2機能:16万5000円
・アクセサリーコンセント(1カ所/AC100V・1500W):9万200円
・イルミネーテッドエントリーシステム:2万2000円
・6スピーカー:3万5200円
・デジタルキー:7万7000円

〈ヤリス クロス Uグレード〉
・ブラインドスポットモニターほか2機能:11万2200円
・アドバンストパーク+パノラミックビューモニター(床下透過表示機能付き)ほか2機能:16万5000円
・アクセサリーコンセント(1カ所/AC100V・1500W):9万200円
・イルミネーテッドエントリーシステム:2万2000円
・デジタルキー:7万7000円

KINTO Unlimitedの変わったこと、これからの予定

■アップグレード

ハードウェアのアップグレードは2023年6月のプリウスUグレードから展開を開始。これまでに「アドバンストパーク(リモート機能付き)」や「12.3インチ ディスプレイオーディオ」などのアイテムをアプリで販売している。

今回、この対象にヤリスとヤリス クロスのUグレードを追加。デジタルキーをはじめ、6スピーカー(ヤリス)などのアイテムを2024年8月30日に発売した。

なお、ソフトウェアのアップウレードは、プリウス Uグレードを対象に2025年ごろの提供を予定している。

■コネクティッド

ユーザーが利用しているクルマから「T-Connect」で運転データを収集・分析して、安全やエコな運転につながるポイントをアプリでアドバイスする「コネクティッドドライブトレーナー」を2023年2月にプリウス Uグレードから開始し、ヤリス、ヤリス クロスのUグレードにも展開してきた。

今回、コネクティッドドライブトレーナーのバージョンアップを2024年度中に行うことを発表した。バージョンアップでは、ユーザーの運転データに基づいた従来のアドバイスに加えて、トヨタの中で高度な運転指導技能を持つドライバーとデータを比較することで、正確なライン取り細かなふらつきを抑える走行など、ユーザーの運転技能のさらなる向上に役立つよう、既存のトレーニング機能を拡充する予定だ。

さらに、このコネクティッドドライブトレーナーは、サブスクサービスが前提のKINTO Unlimitedに限定せず、トヨタが自社で提供している一般販売車両向けサービスでの展開を目指し、KINTOで得た知見などの連携を進めていくとしている。

■UIのデジタル化

クルマの各種機能を「AR(拡張現実)」の技術で案内する「これなにガイド」を2024年6月にプリウスから始めている。

2024年8月30日にARで案内する対象に、運転席のまわりに配置されているほぼすべてのスイッチを追加。ガイドできる範囲を大幅に拡大している。さらにプリウスに続き、2024年10月ごろからヤリスに、12月ごろからヤリス クロスにも「これなにガイド」を設定する予定だ。

今後はほかの車種にも展開するほか、トヨタが自社のアプリで展開できるよう連携を始めているとのことだ。

〈文=ドライバーWeb編集部〉