「必ずボロが出る」小泉進次郎の人気急落に虎視眈々…猛追の高市早苗も“誤算”で総裁選は「大波乱も」
自民党総裁選(9月27日投開票)の最有力候補と目される小泉進次郎氏が“失速”している。
6日の出馬会見では、フリー記者の
「(首相になって)G7に出席されたら、知的レベルの低さで恥をかくのでは?」
という失礼質問にも動じず、
「足りないところを補ってくれる最高のチームをつくる」
と切り返した。
「たった1%の差」が意味するところ
この受け答えで進次郎氏は株を上げ、一部メディアの「首相になってほしい候補者」アンケートでは石破茂氏に次ぐ2位に。総裁選は国会議員と全国の党員による1回目の投票で過半数に達する候補者がいない場合、上位2名の決選投票となる。
「総裁選に立候補しているのは計9人。これだけ人数がいると票が割れるため、1回目の投票で決まる可能性はないでしょう。下馬評では石破氏の“勝ち抜け”はほぼ確定。問題はその相手で、進次郎氏が最有力といわれていましたが……」(永田町関係者)
ここにきて進次郎氏の人気が急落しているのだという。
日本テレビが12日に公表した党員・党友向けの独自調査では石破氏が25%と首位。次点は高市早苗氏で18%、進次郎氏は17%で3位だった。
「高市氏が急伸し、進次郎氏が伸び悩んでいます。わずか1ポイント差だけに誤差と見る人もいますが、進次郎氏を推す菅義偉元首相は周囲に再度テコ入れを指示したそうです」
とは全国紙政治担当記者。
「進次郎は必ず失速する――」
と永田町では総裁選と同時に予言されてきたという。自民党若手議員が断言する。
「討論会で必ずボロが出る。自分の政策に自信がないのか、アドリブが苦手。今までテレビの討論番組でほとんど見かけなかったのも、進次郎サイドが敬遠してきたからだといいます。若手議員の間では進次郎より断然コバホーク(小林鷹之氏)ですよ」
もっか物議を醸しているのが、“解雇規制の見直し”だ。進次郎氏は郵政民営化を旗印にした父・純一郎氏ばりに“聖域なき規制改革”を掲げているが、一部で「解雇の自由化」と解釈され、反発を呼んだ。
すると進次郎氏は13日の討論会で
「今も解決していないのは正規・非正規の格差なわけです。非正規の方が正規で雇用されやすい環境を作っていくことを考えると、労働市場の今のルールを変えないといけない。大企業に再就職支援を今まで以上にやっていただく」
と“軌道修正”。解雇の自由化ではなく、非正規から正規への流れを作ると強調した。これに前出若手議員が異論を唱える。
高市氏の“アキレス腱”は
「発言にブレを感じた人も多いと思います。仮に非正規→正規の流れを促進するとして、今の日本企業の実態が見えているのか。正規社員が非正規社員に近づくという“逆噴射”も起こりかねません。言うは易く行うは難し。議員や党員の間で『本当に進次郎で大丈夫なのか?』という声が増えてきています」(前出・全国紙記者)
弱り目の進次郎氏に牙をむくのが、他の候補者たちだ。14日に行われた討論会では、上川陽子氏が外交問題、加藤勝信氏が解雇規制、高市早苗氏がライドシェアについて進次郎氏にたずねた。前出の永田町関係者によると
「みな、失言による“オウンゴール”を狙っています。進次郎氏は連日夜遅くまで側近議員と政策をすり合わせ、想定問答を考えているそうですが、それ以外のことを聞かれた時にフリーズしてしまう傾向がある。手元の原稿を何度も確認するのも良くない。今後も集中砲火にさらされるでしょう」
と話す。急伸する高市氏も高市氏で
「期待していた安倍派が分裂し、票が小林氏に流れている」
といった情報があり、ひと筋縄ではいかない。運命の投票日まであとわずか。がぜん波乱含みとなってきた――。