涙のスピーチを披露したアンナ・サワイ
 - Christopher Polk / Variety via Getty Images

写真拡大

 女優のアンナ・サワイが16日(現地時間15日)、ドラマ「SHOGUN 将軍」で第76回エミー賞の主演女優賞(ドラマ部門)を受賞。同部門において日本人初の受賞者となったアンナは、大粒の涙を流しながらステージに上がり、歓喜のスピーチで喝采を浴びた。

 プレゼンターのヴィオラ・デイヴィス、ジーナ・トーレス、クリスティーン・バランスキーのが名前を読み上げる前から涙を流していたアンナは、「(主演女優賞に)ノミネートされていた皆さんに感謝します。私はあなた方の姿を見て育ちました」と他の候補者へ呼びかけ、真田広之をはじめとするクルーやキャスト、授賞式に出席していた母親に感謝。「この賞を、お手本として全ての女性に捧げます」と力強く語った。

 「SHOGUN 将軍」は、天下分け目の合戦「関ヶ原の戦い」前夜を舞台に、戦国武将たちの陰謀と策略が混じり合うさまを描いた戦国スペクタクルドラマ。アンナは、主人公・吉井虎永の家臣・樫木藪重の領地に漂着したイギリス人航海士・按針の通詞(通訳)を務める戸田鞠子を演じた。

 同作はこの日、主演女優賞のほか、作品賞(ドラマ部門)、主演男優賞(真田)、監督賞を受賞。技術系やキャスティングをたたえる「クリエイティブ・アーツ・エミー賞」で獲得した14部門と合わせて、テレビ番組の単一シーズンとしての史上最多受賞記録となる18冠を達成する快挙を成し遂げた。

 アンナの受賞スピーチ全文は以下の通り。(編集部・倉本拓弥)

アンナ・サワイ受賞スピーチ全文

 名前が呼ばれる前から泣いていました。アカデミー、(主演女優賞に)ノミネートされた皆さんに感謝します。私は、あなた方の姿を見て育ちました。ジョン・ラングラフ会長をはじめとする米FXへ、私たちの物語を信じてくれてありがとうございます。レイチェル(・コンドウ)&ジャスティン(・マークス)へ、私を信じてくれて、この役を授けてくれてありがとうございます。また、真田さんを筆頭とする全てのクルー&キャストのみなさんに感謝します。真田さんは、私のような人たちのために(活躍できる)機会を与え続けてくれました。そして、コズモ(・ジャービス/按針役)。あなたは最も誠実で私の力を120パーセント出してくれる役者です。最後に、私の家族へ。お母さん、愛しています。あなたがいたから、私は今ここに立っています。鞠子を上手く演じられたのも、あなたのおかげです。この賞を、お手本として全ての女性に捧げます。