カープもサンフレッチェも首位陥落…広島勢にとって「悪夢」の9月に

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J1のサンフレッチェ広島は14日、敵地で鹿島アントラーズと引き分けた。

他会場で2位の町田ゼルビアが勝利したため、前節まで首位だった広島は2位に転落。リーグ戦の連勝も7でストップした。

広島のスポーツ界は、「今年こそは」と沸いていた。

8月31日、プロ野球の広島カープがヤクルト・スワローズに大勝して首位へ再浮上すると、サンフレッチェもその日の夜に行われたFC東京戦に3-2で勝利し、7連勝で首位へと浮上した。

2010年代のプロサッカー、プロ野球界は、この広島の両雄が黄金期を迎えていた。

サンフレッチェは、現日本代表の指揮官である森保一監督のもと2012年にJ1初優勝を成し遂げると、2013年には連覇を達成。2015年には3度目のリーグ優勝を果たした。

一方のカープは1991年以来優勝から遠ざかっていたものの、森保監督と同学年で親交もある緒方孝一監督のもと2016年から球団史上初のリーグ3連覇を達成している。

2011 サンフレッチェ優勝
2012 サンフレッチェ優勝
2015 サンフレッチェ優勝
2016 カープ優勝
2017 カープ優勝
2018 カープ優勝

両チームは不思議と同じ年に優勝することができなかった。そんな中で、今年は8月最終日に共に首位へ浮上。史上初のW優勝への期待は高まったのだが…。

真夏の暑さを乗り切り、勝負といえる9月はここまで両チームとも悪夢といえるような日々を過ごしている。

▼サンフレッチェの9月の成績

1-0 ○ 名古屋(ルヴァン杯 第1戦)
1-2 ● 名古屋(ルヴァン杯 第2戦)敗退
1-2 ● G大阪(天皇杯 準々決勝) 敗退
2-2 △ 鹿島(J1リーグ) 2位転落

▼カープの9月の成績

5-1 ○ ヤクルト
1-5 ● DeNA
1-6 ● DeNA
3-4 ● DeNA 2位転落
0-3 ● 中日
2-1 ○ 中日
3-4 ● 中日
1-6 ● 巨人
2-9 ● 巨人
0-5 ● 巨人
3-7 ● 阪神 3位転落
3-4 ● 阪神

絶好調だったサンフレッチェは代表戦の期間中に行われたルヴァン杯、天皇杯でそれぞれ名古屋グランパス、ガンバ大阪に苦杯をなめて敗退。そして今日、J1首位からも陥落した。

カープは9月に入って2勝10敗。読売ジャイアンツ、阪神タイガースに抜かれて3位にまで急降下し、優勝争いから一転Bクラス転落の危機を迎えている。

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サンフレッチェはまだ2位に落ちたばかりで、カープもクライマックスシリーズ進出の可能性は十分に残されている。初のW優勝は閉ざされたわけではないが、広島のスポーツファンにとってはあまりに辛い9月になっているといえるだろう。