2023年9月に、「ゲームがインストールされた数に応じて手数料が発生する」という料金体系「Unity Runtime Fee」の導入を発表して多くのゲーム開発者から反発を受けたUnityが、1年で「Runtime Fee」を撤回することを明らかにしました。

ゲーム領域向け Runtime Fee の撤回について

https://unity.com/ja/blog/unity-is-canceling-the-runtime-fee



Exclusive: Unity is killing its controversial Runtime Fee

https://www.gamedeveloper.com/business/unity-is-killing-its-controversial-runtime-fee

Unityの発表によると、新料金体系でも引き続き「Unity Personal」は無料で利用が可能です。なお、利用条件が「年間収益・資金調達額が10万ドル(約1410万円)未満」から「20万ドル(約2830万円)未満」に変更されるため、無料で利用できるユーザーの数は増えることになります。

また、2024年内リリース予定の「Unity 6」からは、「Made with Unity」のスプラッシュスクリーンは表示してもしなくてもOKになるとのこと。

Unity 6 Preview リリース:Unity 6 をダウンロード | Unity

https://unity.com/ja/releases/unity-6

このほか、年間収益・資金調達額が20万ドル以上の顧客向けプランである「Unity Pro」は、シート(1ユーザー)あたり年間2200ドル(約31万1000円)での提供となります。

また、年間収益・資金調達額が2500万ドル(約35億3000万円)以上の顧客に向けた「Unity Enterprise」は、具体的な価格は公表されていませんが、25%の値上げになるとのこと。このため、今後数日のうちに各顧客と連絡を取って、カスタマイズパッケージについて相談する予定だとのことです。

ゲームニュースサイトのGame Developerによると、Unityは2024年5月に、元ZyngaのCOOであるマシュー・ブロムバーグ氏をCEOに迎えて軌道修正を図っており、評判の悪かった「Unity Runtime Fee」を取りやめることで信頼に基づいたパートナーシップの再確立を目指しているとのこと。

ブロムバーグ氏は声明の中で、「Unityは、適正な価格と正しい方法で価値を提供することで、今後も皆様に安心して製品をご利用いただけるパートナーであり続け、皆様の長期的なビジネス構築をお手伝いしていきたいと考えております。また、皆様との良好なパートナーシップを維持し、今後も優れたソフトウェアとサービスを提供していくことにより、皆様と共に達成できる成果は、これまでにも増して大きなものになっていくと確信しています」と述べました。