「本業は食レポだけど、相方ともう一回コントがしたい」石塚英彦が本音で語る″ホンジャマカの未来″

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「いかつい」「バケモノ」と絶賛

″狂気のインスタ″をご存じだろうか。アンパンマン、ブルドックソース、グリコの看板にB’z、ボルダリングまで、『ホンジャマカ』の石塚英彦(62)がすべて自分の顔をベースにコスプレして再現。しかも毎日1作品をアップ――。

『野性爆弾』のくっきー!(48)や『とろサーモン』の久保田かずのぶ(44)らエッジの利いた芸人たちから「いかつい」「バケモノ」と絶賛されている、そんなインスタが生まれた経緯について本人は笑いながらこう明かす。

「マネージャーに、『これからの時代は絶対にインスタをやっておいたほうがいい』と勧められて始めました。最初はぼくの仕事現場をマネージャーが撮って投稿していたんだけど、全く面白くない(笑)。それで、自分でやってみようと思ったんです。どうせやるなら自分らしさを出したいと思っていた時に――台所にあった調味料の蓋を鼻に当てたら完全にドラえもんだったんですね。
それで、より完成度を上げようと水色のタオルを頭に巻いてみたりするうちに面白くなってきた。自分で楽しんでやれるものなら続けることができるだろうと思い、コスプレを始めました。最初は手近にあるものを使ってコスプレしていたけど、物足りなくなってきちゃって。最近は、下北沢のメイク道具屋さんで絵の具を調達したりしています。店のおじさんに、最初は何かの舞台に出るんだと勘違いされていましたね(笑)」

これまで投稿されたコスプレは実に1000を超える。中でも印象深い投稿を訊くと、少し悩んでからこう語った。

「自分は天才かなと思ったのは、おはぎや豆大福のコスプレですね。段ボールを使っておはぎが置かれた部屋の内装まで描いたのですが、畳の目まですごく細かく描いたんです。都内に大量にありすぎて話題になった『きぬた歯科』の看板を再現した時は羅田(きぬた)久和院長から連絡がきて、彼のラジオ番組に呼んでもらいましたね。今はもう、コスプレをやるのが楽しくてしょうがない」

「恵とは3年会ってない」

新境地を開拓した石塚だが、本人はあくまでも「食レポが本業」だと語る。

「ぼくにとって一生続けていきたい大切な仕事です。インスタと同様、食レポって人との繋がりが持てるんです。例えば、店主の料理に対しての熱いこだわりを聞くことができる。その中には、人としての生き方みたいなものが染み込んでいてとても勉強になるんです。お店に来ているお客さんと他愛もないことを話せるのも本当に楽しいですし、醍醐味だとぼくは思っています。と、これだけ語っておいて、食レポでぼくは基本的に『まいう〜』としか言ってないんですけどね……。隠し味とかも全然わからないし。一度、パパイヤ鈴木(58)と豚肉を食べた時に『最高の鶏肉ですね』って言ったことがあったな!?(笑)」

グルメリポーターとしての地位を確立している石塚に対し、相方の恵俊彰(59)は今年15周年を迎えた『ひるおび』(TBS系)で総合司会を務めるなどMCとして活躍している。ピンでの活動が目立つ二人が最後に会ったのは、実に「3年前」だという。

「『ホンジャマカ』ってそれぞれ方向が違うからね。恵はその場の話をまとめたりするのが好きで、ぼくは話を壊すのが仕事だから。今はコンビとしての仕事のオファーがないから、会うことは全くない。でも、コントをやるには恵が最高のパートナーなんです。『ホンジャマカ』のコントは他にないものだと思うし、解散は全く考えていない。
最後に会ったのが確か3年くらい前。都内のデパートのレストランで家族と食事をしていたら、窓をトントンと叩かれたんです。『変なやつがいるのかな』と思いながら見てみると、まさかの恵だった。向こうも家族で来ていて子供の話をしていたら、周りのお客さんが結構騒いじゃったので別れました。世間的に、二人一緒にいるのが珍しかったんじゃないかな(笑)」

石塚自身も『ホンジャマカ』に期待している。

「このまま終わってしまったら、『ホンジャマカ』がやってきたことってなんだったんだろうとなってしまう。だから、ぼくはもう一回、恵とコントがしたい。それまでは、ライフワークである食レポをがんばりつつ、インスタグラムを毎日更新していきます!」

″狂気のインスタ″という新たな武器を磨きながら、石塚は「その日」が来るのを待っている。

『FRIDAY』2024年9月20日号より