途中出場で1G2Aをマークした伊東。イナズマのごとく鮮烈な復帰だった。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 日本代表は9月5日、北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第1節で、中国代表と埼玉スタジアム2002で対戦。7−0で大勝し、白星スタートを飾った。

“主役”は、7か月ぶりに復帰した伊東純也(スタッド・ドゥ・ランス)だ。週刊誌報道を受けて代表から遠ざかっていた“イナズマ純也”は、メンバー発表、途中出場の準備、ピッチイン、ファーストタッチ、そしてゴール、いずれのシーンでもひときわ大きな声援を浴びた。

 サポーターがどれほどカムバックを待ちわびていたか。試合前に注目選手を尋ねて回った際もやはり、伊東の名が多く挙がり、「選ばれた瞬間は『よっしゃ!』ってなりました」「色んな記事があってから復活なので、期待しています」といった声が上がった。
【厳選ショット】伊東純也の復帰初戦のゴールを含む大量7発!鬼門・アジア最終予選の開幕戦は完封で白星!|W杯アジア最終予選 日本 7−0 中国
 振り返れば、その人気ぶりは直近6月のシリア戦(広島/北中米W杯2次予選)でも窺い知れた。当時まだ選外ではあったが、伊東の象徴14番のユニホームを着たサポーターがかなりいたのだ。まるで、ずっと一緒に戦っているかのようだった。

 なぜこれほどまでに人気なのか。その理由は、飄々としていながら、必ず仕事をしてくれる圧倒的な頼もしさだろう。この日もおよそ30分の出場で1ゴール2アシストと文句の付けようがないパフォーマンスを披露。森保一監督も「存在感だけでなく、数字の部分もしっかり残す」「彼の特長のサイドからの崩しは、我々の大きな武器」と特大の賛辞を寄せる唯一無二の存在だ。

 改めて言う。どれほどカムバックを待ちわびていたか。それはファン・サポーターだけではない。背番号14がネットを揺らした瞬間のチームメイトのリアクションが、全てを物語っている。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)