パリ五輪を経て、5万人が入った埼スタで大きな一歩を踏み出した高井。A代表定着なるか。(C)SOCCER DIGEST

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 9月5日に開催された北中米ワールドカップ・アジア最終予選の第1節で、日本代表は中国代表と埼玉スタジアム2002で対戦。前半に2発、後半に5発を叩き込む圧巻のゴールラッシュで、7−0の大勝を収めた。

 この一戦で1人の若武者がA代表デビューを果たした。今夏のパリ五輪で抜群の存在感を示した高井幸大(川崎フロンターレ)だ。4−0で迎えた71分に川崎の先輩、板倉滉(ボルシアMG)と代わると、そのまま3バックの右に入り、5万人が入った埼スタで堂々たるパフォーマンスを披露した。

 試合後の会見で森保一監督に、前日に20歳になったばかりの高井に関して尋ねると、指揮官は「昨日、一昨日まで19歳だとは思っていなかったです」と笑み。未来を背負って立つ逸材として、今後に期待を寄せた。
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「非常に落ち着いたプレーで、チームの活動にスムーズに入っているので、『今、20歳かな?』と。ただ、雰囲気や笑顔はまだ非常に若く、これからさらに力をつけてくる選手かなと思っています。トレーニングの中でも非常に存在感を持ってプレーしてくれているところは20歳とは思えない、落ち着きの雰囲気がある選手です。

 今日もピッチに送り出す時にすごく笑顔で。『普通なら顔が引きつるところだよな』と思いながら送り出しました。点差が開いたなかで、チャレンジをする部分では彼にとっても良い流れでした。これからより拮抗した試合でも自分の力を発揮できるように。空中戦もほとんど勝っていたと思いますが、『全部勝てる』ところを彼の特徴から(発揮して)、守備・攻撃で力をチームに還元してほしいです」

 192センチの大器が、笑顔で、いつも通りに、大きな一歩を踏み出した。

取材・文●有園僚真(サッカーダイジェストWeb編集部)