Photo: 武者良太

坂道が多い地域にベリーグッドなおつかい電動チャリです。

最近、航続距離1,000kmをアピールした電動アシスト自転車が増えつつあるのですが、その1台がこちらの「FUTURE 1000」。凄いね1,000kmって! 1日5kmの走りなら200日、10kmなら100日もバッテリーの再充電をしなくていいんですって。

その秘密は、前輪に備わったインホイールモーター(ハブモーター)にあります。最新世代の回生ブレーキシステムを導入しているから、坂道を下るときやブレーキをかけたときなど、走りながらチャンスとあらば即充電してくれるんですよ。

電力&人力の2輪駆動

Photo: 武者良太

車体から見ていきましょう。こちらはオプションである前カゴ/リアキャリアを装備した車両です。フレームには日本製のアルミパイプが使われており、乗り降りしやすいようにトップチューブが大きく湾曲しているのが特徴ですね。The★ママチャリスタイルです。

オプションをつけていない標準状態の車両重量は23.2kg。カゴやキャリアなどが標準装備の電動アシスト自転車が27kgくらいなので、通常より少し軽めに作られているっぽい。

Photo: 武者良太

フロントホイールに組み込まれているのは、250Wのハブモーターです。前述したように適宜バッテリーへの充電もしてくれるアタマイイやつ。

今までにも充電可能な前輪ハブモーター+後輪人力駆動の電動アシスト自転車は多数発売されてきましたが、エコモードとはいえ1,000kmの航続距離をアピールするあたり、効率の良さに自信があるのでしょう。

なおパワーモードの場合は航続距離120km。ノーマルモードだと500kmとなります。

Photo: 武者良太

後輪は人力まかせ。チェーンを介して漕ぎまくります。

キャリア装着用のダボ穴に余裕があるのはなんだろう。子供を乗せられるカゴとか、耐荷重値が高いオプションパーツも販売するんだろうか。

小柄でも乗りやすいデザイン

Photo: 武者良太

では乗り込んでみましょう。うん。ママチャリです。足元部分のトップチューブがめちゃくちゃ低くなっているから、乗るときにまったく気負わずにすみます。

Photo: 武者良太

ハンドルのグリップも内側にぐいっとひねりこまれた純正絞りハン。ロードバイクやクロスバイク、MTBに乗り慣れていると違和感がありますが、そうだそうだった、ママチャリってこういうハンドルだった。スーパーの駐輪場などにも停めやすいんだよね。

「発電」 が可視化できる面白さ

ペダルをこぎだすと、瞬時にアシストが始まります。パワーモードにしていると前から引っ張られるような感覚がありますが、前輪の電気駆動と後輪の人力駆動によるAWD走行はなかなかに快適。構造上、坂道を登るときには前輪への荷重が減ってアシスト力が収まるかなと思ったけど、意外にも安定したまま登ってくれます。

Photo: 武者良太

ペダルをとめて坂道を下っていったり、信号の手前でブレーキをかけると、ディスプレイに表示される「発電」 の数値がみるみるうちに上がっていく。これは楽しい。ハイブリッド車やEVに乗っているときのように、トータルとしての消費電力をできるだけ抑える走り方を模索したくなりますね。

Photo: 武者良太
カラバリは全9種類とかなり豊富

時速24kmのアシスト限界で巡航することはあまり考えていないママチャリスタイルのため、ギア比は低め。クルマのスピードがのってくる平坦な幹線道路はあまり走りたくない車両ですが、買い物のアシとするのはアリ。バッテリーの持ちがいいから、バイクシェア市場でも拍手で迎え入れられる1台となるでしょうね。

Source: FUTURE