松本人志(C)日刊ゲンダイ

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 ダウンタウンの松本人志(60)が、「週刊文春」発行元の文藝春秋などに損害賠償を求めた裁判。8月14日に予定されていた第2回弁論準備手続が東京地裁の判断で延期になったことで、双方による和解の模索が囁かれている一方、裁判の長期化を確実視する声も上がっている。

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 そんな中、松本に近しい吉本興業のある元幹部が次のように話していることがわかった。

「仮に勝訴になっても和解になっても、松本がすぐにテレビ復帰するのは極めて難しいのではないか。女性との飲み会での出来事の如何は抜きにしても、文春に書かれたのは、お笑いの頂点に立った男としてはセコすぎるもので、一流と言われる芸人にとって致命的だ。彼が元来持っているシビアな金銭感覚に起因するものだと思う」

 週刊文春に性加害疑惑が報じられた直後にクローズアップされたのが、一連の飲み会での松本の渋い一面だ。それがなぜ、復帰の足かせになっているのか。

「飲み会があったことは事実」と認めたたむらけんじ(51)が、終電がなくなったことで女性たちにタクシー代として3000円手渡したと明かしている。今年1月21日放送の「ビートたけしのTVタックル」(テレビ朝日系)で、ビートたけし(77)がこれについて言及している。

《せこいよ。3000円とか2000円ってふざけんなよな。俺は団体で遊んだことないもの。素人の人をそんなに呼んで飲んで、交通費2000円、3000円ってそれがせこいし、それをやられたら記者会見やって、『そういうことをしました』と言えばいいんだよ。お笑いなんだから》

 当時、このたけし発言は喝采された。松本が自身の不始末を素直に認めず、トラブルを笑いに昇華できず裁判に持ち込んでしまったことが、日本での復帰が遠のく要因だとして。前出の吉本元幹部も次のように話しているとのこと。

「松本は女性との性行為は認めている。彼は年に何億という金を稼いでいるのだから、女性が納得のいく額のお金を渡していれば、文春に告発されることはなかったかもしれない。松本は金銭にシビアすぎる。三又又三にお金を貸したときもそうだった」

 写真週刊誌「FLASH」(2017年2月21日号)に報じられた、お笑い芸人の三又又三(57)との借金トラブルについて、松本は17年2月12日放送のフジテレビ系「ワイドナショー」で言及している。

■三又又三の借金に利子要求?

《三又又三が僕から大金を借りて、全然返さないと僕から絶縁を受けている、どうしようもない奴だっていう、これは完全に事実です》

 かつて自身のバーの経営に苦慮していた三又は、松本から1000〜1500万円ほどのお金を借用。しかし、三又はその金を放蕩したことで家賃を滞納し、大家から追い出されたことを知った松本から絶縁される事態となったのだ。当時、三又が所属していた事務所のマネジャーはことの真相について次のように話す。
 
「三又の親族は医師だったことから、金を工面してもらって全額返済しています。その後、松本さんのマネジャーが『松本が利子はどうなっていると言っているので』と申し訳なさそうに言ってきたのを覚えてます」

 これについて前出の吉本元幹部は、「松本が三又から利子を取ろうとしていると聞いたので注意をしたら、『利子を取るのは当然です』と言うんです。確かに正論なんですが、お笑いの頂点に立つ男が後輩に金を貸しても、利子を取らないのが度量と言うもの」とも話していたという。
 
 松本が芸能活動を休止して文春との裁判に踏み切った後も、自身の企画、プロデュースした番組が続々と海外で配信されていることから、主戦場を海外に置くことを勧める声も少なくない。

「文春報道のかなり前から松本には、拠点をアメリカに移したらと話したことがあります。しかし、松本は『日本でまだやることがある』と言っていました」(松本と親しいテレビ関係者)

 しかし、当時とは状況が大きく変わってしまっている。松本の裁判の行方とともに、芸能人としての在り方に注目が集まっている。
 
(本多圭/芸能ジャーナリスト)

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