Pixel 9シリーズの3モデルはGood、Better、Best。お買い得はPixel 9 Pro
Pixel 9シリーズ、どれにします?
すでに発売されているPixel 9とPixel 9 Pro XL。9月4日発売のPixel 9 ProとPixel 9 Pro Fold。全部出揃ってから決めるという冷静な人もいるかな。購入前、まだ迷っている人はレビュー読みたくなりますよね。
米Gizmodoが短期間ではありますが、折りたたみのPixel 9 Pro Fold以外の3つを使ってみました。以下、レビューです。
Pixel 9の見た目、触った感覚は今までで一番iPhoneに近い気がしています。Android vs. iOSがどうとかいう話ではなくて、端末として。
そもそもiPhoneうんぬん以前に、Pixel 9シリーズは今まで以上にモデル数が多く、モデルによってAI関連で使える機能に差があると考えると、なかなか選ぶのが困難です。が、結論から言うと…「Good」「Better」「Best」で答えられます。GoodはPixel 9、BetterはPixel 9 Pro XL、そしてBestがPixel 9 Pro。
デザインはiPhone路線
デザイン変更については発表前の噂から散々言われてましたが、リアカメラ周りが、アイコン的存在だった帯からピル型へ。このピル型も新たな個性として特徴十分。見た瞬間Pixelだ!ってわかりますね。個人的には未来的で好きです。
iPhoneに近いと冒頭で言いましたが、Pixel 9 Pro XLとiPhone Pro Max、どちらもケースをつけてしまうとちょっと見分けるのは不可能。Samsung(サムスン)もGalaxyスマホがどんどんiPhone寄りになっていっていますし…。
iPhoneっぽいかどうかはさておき、ここ数年のプラスチック背面から変わり、Pixel 9は実際に高額なだけあってちゃんと高額なスマホに見えます。つまり高級感があるということ。
3モデルの大きな違い
ここで復習。3モデル(Foldは一旦忘れます)の最も顕著な違いは画面サイズとメモリです(カメラは後述します)。
・Pixel 9:6.3インチ、メモリ12GB
・Pixel 9 Pro:6.3インチ、メモリ16GB
・Pixel 9 Pro XL:6.8インチ、メモリ16GB
搭載チップは、どれもGoogle(グーグル)印のTensor G4で同じ。OSはAndroid 14。バッテリーは、Pixel 9とPixel 9 Proは同じ、XLが画面が大きい分バッテリーも少し大きめ。ケースが気になる人、Pixel 9とPixel 9 Proはサイズ同じですよ。
iPhoneシリーズと同じく、エントリーモデルであるPixel 9はカラバリが異なります。両モデルでピンクがありますが、Proのピンクのほうが淡い落ち着いたピンクです。
・Pixel 9:4色、ピンク(Peony)緑(Wintergreen)白(Porcelain)黒(Obsidian)
・Pixel 9 Pro/ Pro XL:4色、ピンク(Rose Quartz)グレー(Hazel)白(Porcelain)黒(Obsidian)
エントリーモデルのPixel 9でいいかなという人は、カメラ性能よりも実用性重視の人。6.3インチのActuaディスプレイ、リアカメラは50MP広角と48MP超広角。チップは前述のとおりみんな同じTensor 4で、メモリは高位機種より小さめ。ただし、基本モデルのPixel 9もメモリが12GBに増強されているので、ここはGoogle GJ! AI強化に力を入れるGoogleらしい決断です。
高位機種のPixel 9 Pro/ Pro XLの強みは、メモリ16GB。カメラは基本モデルの2つから1つ増えて、48MP望遠がつきます。これが光学5倍ズーム、最大でデジタル30倍ズームなので、ここにカメラの利点を感じるかどうか。高位機種だと、カメラの機能もProレベル。高画質モードや、ズーム補強、動画のライティングや色味の質を高めるVideo Boost機能、Night Sight Videoなどが使えます。
で、ここで1回結論。最もお買い得なのはPixel 9 Proだと思います。XLほどの大きさはいらなくて、使いやすい。Pro機能も全部いける。iPhoneでは最高位機種であるiPhone 15 Pro Maxの売れ行きが好調でしたが、Pixel 9の場合は同じ結果になるとは思いません。その理由は、Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLの差が純粋にサイズだけだからです(iPhoneはカメラのズームに違いがあり、これで頭を悩ます人もいた)。
カメラ
Pixel 9 ProとPixel 9 Pro XLのカメラは同じリアトリプル、50MP広角・48MP超広角・48望遠。Pixel 8 Proからは絞り値の幅が少し広がっているので、これで奥行きやナイト撮影が向上します。その他は前述した通り、光学5倍ズーム、最大でデジタル30倍ズームあり。
実際に同じ日に撮影した画像をPixel 8とPixel 9で見返すと、これ好みもあると思いますが、Pixel 8の空のほうが青味が強く、 Pixel 9は黄色が若干強い。また、夜間撮影ではPixel 9のほうが全体的に色のバランスがいいと感じました。
セルフィーカメラも大きい。Pixel 9は10.5MPなんです。これが、Pixel 9 Pro/ Pro XLになると42MP! 個人的に去年Pixel 8 Proの10.5MPで物足りなさを感じたので、ここはお金出して高位機種にしたくなるポイントです。
カメラ機能には、基本モデルと高位機種で差があるものの、今回一番期待しているAdd Me機能は全モデルで利用可能。撮影を2回に分け、カメラを構えている人も一緒にグループフォトがとれる機能です。
高位機種のみで使用できるVideo Boost機能。暗所でも動画のクオリティを底上げしてくれるお助けモードです。夜の散歩で試してみたところ、機能を使う・使わないで明らかな差が見えました。
ただ、これBoost機能の成果を見るのに時間がかかるという制約があります。Google Photosが底上げ処理をしてくれるのですが、できあがるのに1時間ほどかかりました。
Proモデルの性能:すべてはAIのため
メモリ増強、これがすべてです。正直、Pixel 8の8GBでは足りなくてイライラすることがありました。Pixel 8では使いづらかったAI関連機能も、このメモリなら使ってみようという気にもなります。
Tensor G4チップは、ウェブ観覧やアプリ機能、全体的な電力消費効率化が進化しているとのこと。一番はAI。自社チップなだけあってGoogle AIのためにデザインされています。衛星接続も可能(後述します)。
バッテリーは、YouTubeを流しまくる編集部のテスト待ちですが、Pixel 9 Pro XLの5,060mAhバッテリーは、普通に使って2日間充電なしでいけました。
衛星接続
Apple(アップル)追随機能の衛星接続。Appleの衛星経由の緊急SOS(7月から日本でも利用可能に)のGoogle版が登場(現時点では米国のみ)。Googleの衛星接続パートナーはSkylo,。
Good・Better・Best
冒頭でも述べたとおり、結論はGood・Better・Best。Pixel 9はGood。性能アップのBetterはPixel 9 Pro XL。総合的に最もお買い得なBestがPixel 9 Pro。つまり、悪いモデル、損する端末はないんです。
シンプルにサイズだけ、スペックだけで選べるので、iPhone 15シリーズよりも悩みは少ないかも。