この記事をまとめると

■無事故・無違反を継続するともらえるゴールド免許は取得に複雑な条件がある

■ゴールド免許を交付されるために満たさないといけない条件は最低3つある

■ペーパードライバーでもゴールド免許が取得できるので全員が優良ドライバーとは限らない

ゴールド免許の条件とは

 免許証には色が付いているのはご存じだろう。

 もともとはブルーだけだったのが、無事故・無違反を続けるともらえるゴールド免許が登場。さらに、初取得者には初心者マーク的な意味をもたせたグリーン免許が、現在交付されている。まず基本的なところから整理していくと、更新期間は長くなっていて、以前は3年だったのが現在は5年に延長されている(例外あり)。また、グリーン免許は3年間となっている。

 仕事を休んで更新に行かなければならなかったり、運転免許センターなどの更新場所が遠かったりしてかなり面倒なので、更新期間が長くなったのは喜ばしいことではある。そんな更新に関する質問でよく聞かれるのが、「ゴールド免許だったけど、違反をしてブルーになってしまった。次はまたいつゴールドになるのか?」ということ。

 ゴールドだと更新時の講習が短かったり、最寄りの警察署でできたり、自動車保険が安くなったりなどのメリットがあったのが、青に戻ってしまって失われたという悔しさがあるし、プライド面でも気になる人が多いだろう。

 また、聞かれるきっかけとしては、「無違反を続けていて更新した際、次こそゴールドと思いきやまたブルーだった!」というケースも多い。

 正式には、ゴールド免許所持者は優良運転者。ブルーはふたつにわかれていて、免許を5年以上所持していて軽微な違反が1回だと一般運転者。ここまでは5年更新だ。そして、軽微な違反を2回以上、または怪我人が出るような事故を起こした場合は違反運転者になる。先に例外ありというのはこれのことで、更新まで3年と短くなる。

ゴールドはなかなか簡単に取れない

 では、ゴールド免許について見ていこう。まずゴールド免許になる条件は3つ。
・運転免許証を5年以上継続保有
・判定期間内の5年間で無事故・無違反
・重大違反教唆幇助、道路外致死傷がない
となる。

 判定期間内とは「免許更新年の誕生日から41日前を起算日とした過去5年間」のこと。3つ目は同乗などして違反をそそのかしたり、公道以外での死傷事故がないことを指す。

 また、ひと口に違反といっても点数が問われるだけなので、反則金だけの免許不携帯などは関係ない。

 ただ、3カ月特例と呼ばれる「過去2年間以上無事故・無違反で3点以下の軽微な違反をした場合、その後、3カ月以上無事故・無違反であればその違反点数は加算しない」というのは、ゴールド免許では違反履歴となる。このように、ゴールド免許の条件はかなり複雑で、前の更新から違反していないだけでは復活するとは限らない。

 まず、わかりやすいのは免許を取得してから無事故・無違反の場合で、グリーン免許は3年なので、その次はブルー(3年更新)にしかならない。このブルーの間、無事故・無違反であれば、次はゴールドになる。なので、最短でも最初にゴールドを手にするにはほぼ6年間かかることになる。ちなみに免許の更新は誕生日の前後1カ月以内に可能なので、ほぼ6年間という書き方になる。

 次はゴールド免許の人が軽微な違反を1回、つまり一般運転者になった場合だ。ゴールド時に軽微な違反をすれば次は5年のブルー。この5年間(正確には誕生日の41日前までの5年間)、なにもなればゴールドに復活する。次の免許の色は誕生日の41日前までが基準なので、ブルーの最後の最後で違反しても次の更新ではゴールドにはなる。ただ、さらにその次はブルーになってしまう。

 そして、軽微な違反を2回した場合も同様の計算で、ブルーが3年なので、その前のゴールドの5年間のなかで有効期限の残りが2年41日以上あれば、ブルー1回で復活。2年41日以下だと3年のブルーを1回では足りないので、3年のブルーをもう1回。

 つまり、この時点でブルー2回なので復活に6年もかかるし、最長では8年かかることもあり得る。こうなると、なかなかゴールドに復活しないわけで、最近はずっと違反もしていないのに、いつになったらゴールドに戻るのか不思議になるのは当然だろう。

 ペーパードライバーはほとんどがゴールドになってしまうので、ゴールド免許が必ずしも優良&安全ドライバーとはいえないが、やはりゴールドというのはちょっとした勲章だけに、失いたくないものだ。