「東京マラソンのスタート地点みたい」自民党総裁選、顔ぶれにも様々なタイプが?
ニュースキャスターの長野智子がパーソナリティを務める「長野智子アップデート」(文化放送・月曜日~金曜日15時30分~17時)、8月19日の放送にジャーナリストの二木啓孝が出演。岸田文雄首相の不出馬表明、10人以上の出馬意欲で揺れる、自民党次期総裁選について解説した。
長野智子「まず岸田総理が急に不出馬を表明した、という背景についてはどうご覧になっていますか?」
二木啓孝「いろいろありますね。支持率が下がっている、政策がまったく響かない、党内で誰もついてこない……。8月9日、麻生太郎さんに河野太郎さんが『出馬します』と言ったのが大きかったと思います。なぜかというと岸田政権は岸田さん、麻生さん、茂木さんの政権維持トライアングルなんです。いちばん力を持っていたのは麻生さんで、麻生さんは茂木さんを『まあまあ、次やってやるから』みたいに言いつつコントロールしていた。でも河野さんが出ると言ったとき、54人いる麻生派が割れると」
長野「はい」
二木「『どうも麻生さんは河野太郎にいくよ』というのが流れて2日後でしたね、(岸田総理が)出馬せず、と。政権を維持するトライアングルというか、それが崩れたというのが大きかったかなと」
長野「麻生さん、キングメーカーとして影響があったということですね。それでいま、“意欲”というかたちで11人ですか。先ほど小林鷹之さんが出馬表明したということですが。この顔ぶれについては?」
二木「いまのところ9月12日に告示、9月27日に投開票、というだいたいのスケジュールみたいです。10人以上出るって前代未聞なんですが、こういうのを見ていると、東京マラソンのスタート地点みたいな感じです。メチャメチャ混んでいる。出るであろう人の顔ぶれを少し分類してきました」
長野「はい」
二木「まずラストチャンス型。いま岸田さん、67歳なんですよ。この辺に近い人はラストチャンス。茂木幹事長68歳、加藤勝信さん68歳、石破茂さん67歳、上川陽子さん71歳……。次が世代交代型。小林鷹之さんが名乗りを上げましたが、小泉進次郎さんも準備をしている。ということは何か。『ここで総理・総裁になれなくても次の可能性のところで手を挙げておこう』型です。もうひとつが、だったら俺も・私も型です」
長野「ええ(笑)? どういうことですか?」
二木「みんな出るんだったら私も出るよ、みたいな。林芳正官房長官、この人は優秀です。なんでもこなせる。茂木さんが幹事長になったときは外務大臣、松野博一さんが辞めたあとは官房長官に。『119番』『救急車』といわれているんです」
長野「何かあったときに駆けつける」
二木「林さんは誕生日が1月19日で、『119番』を気に入っているわけ。この人は旧岸田派です、岸田派で候補がいないというのがあるし、もともと林さんも『ゆくゆくは』と思っていた」