中国の森林・草原カーボンシンク、年間12億トン超で世界1位
中国国家林業・草原局生態保護修復司一級巡視員の郭青俊(グオ・チンジュン)氏は北京市で14日、「試算によると、中国の森林・草原のカーボンシンクは現在、年間12億トン以上で世界1位になっている」と述べた。中国新聞網が伝えた。
郭氏は中国自然資源部が同日行った記者会見で、「専門家の予測によると、中国が2060年に避けられない炭素排出量は二酸化炭素(CO2)換算で約25億トンで、森林・草原がその半分以上を吸収・固定できる。森林・草原のカーボンシンクはカーボンニュートラルの目標達成の『バラスト』で、かけがえのない役割を果たしている」と述べた。
いかにして森林・草原生態系のカーボンシンク能力を強化し向上させるか。郭氏は、「第一に、森林・草原の面積を広げ、その炭素プールを増やす。第二に、森林・草原資源の質を高め、カーボンシンクを増やす。第三に、森林・草原資源の保護を強化し、炭素プールの損失を減らす。第四に、木材と竹の代替案を実施し、生物の炭素固定効率を高める」と述べた。
同局は2022年に18の林業カーボンシンク試行市(県)と21の国有林場森林カーボンシンク試行を開始した。地方がカーボンシンクの強化・向上技術、計量モニタリング方法、カーボンシンク製品開発、価値実現メカニズムのイノベーションを積極的に模索するよう奨励している。郭氏によると、試行機関は2年近くの取り組みを経て、各地の実情に合ったカーボンシンク強化・向上実施案を策定し、カーボンシンク計量モニタリング方法の実践を実施し、林業カーボンシンク応用シーンを革新し、カーボンシンク強化・向上の複数の効果的な手段と価値実現モデルを検討した。
郭氏は「全国温室効果ガス自主排出削減取引市場が正式に始動した。林業カーボンシンクプロジェクトは要求に基づき、条件に合致したプロジェクトを開発し取引に参加し利益を得ることができる。当局は正式に、森林経営などの方法学の改正・改善及び発表活動を推進している。しかし、温室効果ガス自主排出削減プロジェクトの開発には厳しい条件と要求があり、追加性などの条件を満たさなければならない。すべての森林カーボンシンクが自主排出削減類プロジェクトとして開発できるわけではない」と指摘した。(提供/人民網日本語版・編集/YF)