日本の政財界合同視察団、中国・天津を訪問

9日、天津港第2コンテナターミナルを見学する日本の政財界合同視察団。(天津=新華社配信)

 【新華社天津8月12日】中国天津市でこのほど、中国経済連絡センターと天津市外事弁公室、中国日本商会が主催する天津市投資ビジネス環境説明会・中日商工界協力対話会が開かれ、日本の政財界・在中日本企業合同視察団、天津市政府、企業代表100人余りが参加した。

 張玲(ちょう・れい)天津副市長は、中国と日本は重要な経済貿易パートナーであり、それぞれの発展実現に向けて促進し合い、互いに成功を収め、利益を深く融合させていると指摘。天津は1973年に神戸市と中日間で最初の友好都市を締結し、中国の国際友好都市交流の先駆けとなったと紹介し、日本企業が天津に期待し、投資し、根を下ろし、協力の機会と素晴らしい未来を共有することに期待を示した。

 視察団は天津で天開高教科創園(天開高等教育科学イノベーションパーク)、浜海新区現代産業展示交流センター、天津港第2コンテナターミナル、天津水素エネルギーモデル産業パーク、燃料電池車メーカーの天津新氫動力科技などを見学した。

日本の政財界合同視察団、中国・天津を訪問

9日、天津新氫動力科技を見学する日本の政財界合同視察団。(天津=新華社配信)

 水素エネルギーモデル産業パークと天津港で水素エネルギーが実際に活用されているのを見た東京商工会議所の中沢侑希氏は「日本では水素エネルギーがまだ一般的ではなく、都心で水素バスをたまに見かける程度で、天津の状況は日本人にとって近未来的なイメージがある」と中国の水素エネルギー産業の発展に深い感銘を受けたと述べた。

 日中経済協会の蝦名康平氏は、水素分野で日本は多くの特許を持つことから水素関連産業は日中両国の経済協力が見込まれる分野の一つになるとの認識を示した。

日本の政財界合同視察団、中国・天津を訪問

9日、天津市浜海新区の説明会に参加する日本の政財界合同視察団。(天津=新華社配信)

 日本貿易振興機構(ジェトロ)調査部中国北アジア課の広田瑞生氏は、世界初のスマート・ゼロカーボンふ頭、天津港北疆港区Cエリアのスマートコンテナターミナルを見学した際、「人工知能(AI)や自動運転などの最新技術を使い、よりコストの低い効率的な物流を実現しているのが印象的だった」「風力など再生可能エネルギーでエネルギーを自給自足している点も非常に良い取り組みだと感じた」と述べた。

 中国日本商会副会長を務める三井住友海上火災保険(中国)北京分公司の宮本諭総経理は、中国日本商会は日本と中国の経済・貿易協力の懸け橋として、両国企業の交流、協力に全力で貢献していくとし、今回の視察を契機に日本企業と天津市の友好関係がさらに深まることに期待を示した。(記者/張宇蒞)