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夏は恋の季節、そこで過去5万本の記事より反響の大きかった恋にまつわる記事をピックアップ!(初公開2021年8月6日 記事は取材時の状況) *  *  *

 夏は出会いが多い季節。海やプール、花火などのイベントが盛り沢山だ。しかし、出会いのぶんだけ“失恋”も多い。

 紗来さん(26歳・仮名)は「夏は……“サンダル”を履く季節の恋愛は怖いです」とうつむく。サンダルが原因で失恋したとは、いったい何があったのだろうか?

◆コロナ禍でデートを重ねた2人

「2020年の話なんですが、好きな男性がいたんです。3つ年下で、まさに歯に衣着せぬ感じで、思ったことをなんでも素直に言っちゃうタイプの子でした。一緒にいるとハラハラさせられるんですが、そんなところも可愛くて大好きでした」

 友人の紹介で出会い、コロナ禍だったが順調にデートを重ねた2人。

「告白されたわけでもないけど、毎日連絡して週に1回は会っていたから、いい感じではあったと思います」

 会話の中でも「俺が彼氏だったら」「紗来の友だちの前で彼氏ヅラしていい?」などと言われ、付き合うのも時間の問題と思っていた。そんなときに事件は起こった。

◆時短営業で20時に閉店、宅飲みをすることに

「コロナで時短ではあったけど、2人ともお酒が好きなんでよく飲みに行ってました。いつもは20時には解散していたんですが、その日は結構酔っ払っていて。珍しく『もう少し飲まない?』って、彼に誘われたんです」

 彼女は「もちろん!」と快諾したものの、開いている店が見つからず、結局は彼の家で飲み直すことになったんだとか。

「闇営業している店は怖いし、いきなり自宅もどうかなぁと思ったんですが、まだ帰りたくなかったんです。それに、さすがにそろそろ進展もあるかなって期待して」

 コンビニで酒とつまみを買い、彼がひとり暮らしする家に向かった。

「手洗いとうがいをしてから乾杯しました。彼とは、大した話はしてないんですが、とにかく話のテンポが合う。何時間でもストレスなく話せて、楽しかったんです」

◆彼の視線が唇ではなく下半身に

 他愛のない話で盛り上がっていたときだった。

「いつになく顔が近くなってきて、“これはキスされるのかな?”ってドキドキしていました。でも彼の視線は、私の唇じゃなくて、下半身の方にいくんです。なんだろうと思っていたら……」

 そこで、衝撃の一言が飛び出した。

「彼が急に真顔で『ねぇ、この足、梅毒じゃないよね?』って……。私は、たしかに足が汚いんです。水虫とか皮膚病とかではなくて、靴擦れがひどくて。サンダルやピンヒールが好きで、春から秋までずっと履いているんです。だから、カサブタとか、擦り傷が多くて。でも、まさかそれを梅毒って言われるとは思いませんでした」

◆デリカシーがなさすぎる!

 紗来さんの事情を知らない彼は、足を持ち上げて、まじまじと観察してきたという。もしも足がツルツルだったとしても嫌だろう。

「笑いながら『絶対、梅毒でしょ? これ!』って、しつこいんです。『靴擦れがひどいの!』と言っても聞いてくれない。彼にとっては笑いのネタとして成立していたのかもしれないけど、私にとっては笑えないイジリでしかなかった」

 その後も彼は「ちゃんと病院に行きなよ!」と笑い続けていたという。紗来さんはいたたまれなくなり、早々に帰宅したそうだ。

◆完全にトラウマ、その後は足が気になって…

「まだ付き合ってもいない段階で、デリカシーがなさすぎますよね。好きな人に足が汚いと言われるだけでもショックだと思う」

 その後も彼は何事もなかったように、飲みや遊びに誘ってきたらしいが、紗来さんは首を縦に振れなかったという。

「あれがなければ今頃は付き合ってたかもなぁとも思いますけどね。足のことを気に病んでいたら、いつの間にか夏が終わっていました……。いろんな皮膚科やフットエステに通って、とにかく治療に専念していました。彼に梅毒って言われて以降、本当にトラウマで。女友達や親戚の家でもサンダルを脱げなくなりましたもん。足はだいぶ改善されましたけど、いまだに人前に出すのは気が引けます」

 じつは、紗来さんに限らず、靴擦れなどで足を気にしている女性は少なくない。男性陣はそこを突っ込むのではなく、“おしゃれを頑張った証”として優しい目で見てはくれないだろうか。

<取材・文/吉沢さりぃ>

【吉沢さりぃ】
ライター兼底辺グラドルの二足のわらじ。著書に『最底辺グラドルの胸のうち』(イースト・プレス)、『現役底辺グラドルが暴露する グラビアアイドルのぶっちゃけ話』、『現役グラドルがカラダを張って体験してきました』(ともに彩図社)などがある。趣味は飲酒、箱根駅伝、少女漫画。X(旧Twitter):@sally_y0720