【広島】首位快走...強力投手陣、打撃と守備もはまる 「ベンチワークがすごい」他球団は警戒
首位の広島が強い。2027年8月6日の巨人戦(東京ドーム)で5−0と快勝し、7連勝。貯金を今季最多の12に増やし、2位・巨人に2ゲーム差に突き放した。
「スキのないチームになっている」
強力投手陣を中心に守り勝つ野球で、手堅く白星を重ねている。
チーム防御率2.16はリーグトップ。先発陣は大瀬良大地、床田寛樹、森下暢仁、九里亜蓮の4本柱に加え、アドゥワ誠が復活したのが大きい。
アドゥワはここまで、今季6勝3敗、防御率3.13。7月に5回持たず2試合連続で降板したが、3週間の間隔を空けて登板した6日の巨人戦で自身初の完封勝利を飾った。
他球団の関係者は、
「固定観念に縛られず、適材適所の起用法でチーム力を上げている。ベンチワークがすごいです。小園海斗はリードオフマンタイプですが、助っ人外国人や末包昇大が序盤に戦線離脱したことを受けて4番に抜擢し、勝負強い打撃で見事にハマっている」
と分析。さらに首脳陣の采配について、
「小園を三塁に回し、遊撃のレギュラーに定着した矢野雅哉も、新井監督の采配で素質を開花させた選手の一人です。守備の巧さを評価されてスタメンで起用されるようになった。課題だった打撃でもリーグトップタイとなる5本の三塁打を放つなど、パンチ力と小技で貢献度が高い。戦略面は藤井彰人ヘッドコーチが練っているのでしょう。スキのないチームになっている」
と警戒を強める。
昨年は優勝争いをしながら失速、夏場に貯金を
打線に目を向けると、左太もも裏の肉離れで戦線離脱していた末包が復帰し、6日の試合は即スタメンで7号左越えソロを放ったことが好材料だ。
シーズンは残り49試合で貯金12。昨年も49試合を残して貯金11で優勝争いを繰り広げていたが、その後に失速。リーグ優勝を飾った阪神に11.5ゲームの大差をつけられた。
昨年の悔しさを糧に、夏場も貯金を積み重ねられるか。(中町顕吾)