ライカの力は偉大でした。「Xiaomi 14 Ultra」は“撮って出し”でもキマるフィルターが楽しすぎ!

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【趣味カメラの世界 #1】

普段何気なくSNSを眺めていると、ときどき、はっと目に留まるような、心ときめく写真に出会うことがあります。「自分もこんな写真を撮ってみたい」と思うものの、カメラってなんだか難しそうだし、スマホで十分でしょ、というところに行き着く場合がほとんど。『趣味カメラの世界』は、そんな人を“カメラ沼”に誘うべくスタートした新連載。

“一億総発信者時代”なんて言われてますし、撮ってシェアするのはもはや当たり前。せっかくなら良い雰囲気の写真をシェアしちゃいましょうということで、記念すべき第一回目はなんとスマホ! 「カメラじゃないんかい」という声が聞こえてきそうですが、ご安心を。これ、もはやライカですから。

*  *  *

はじめまして、カメラ・ガジェット好きのフォトグラファーの田中利幸です。この度「趣味カメラの世界」という連載を担当することになりました。第一回はXiaomi(シャオミ)の最新スマホ「Xiaomi 14 Ultra(19万9900円)」を紹介します。

皆さんは普段、なにで写真を撮りますか? きっと多くの人は「スマホ」と答えるのではないでしょうか。もちろん、私もスマホ(iPhone)で撮影することもありますが、職業柄カメラにはこだわっているので、スマホはあくまでロケ場所等のメモ代わりとして使うのがほとんど。

しかし! 「Xiaomi 14 Ultra」を使ってみた結論としては、「これ、思ったよりガチじゃん」ということ。正直、スマホというより、一カメラとして欲しくなっちゃいました。

■ライカと共同開発された次世代の光学レンズを搭載

まずはざっくりと「Xiaomi 14 Ultra」の概要から。4つのレンズは、12mm〜240mmまでの6つの焦点距離をカバーします。一眼レフカメラのように撮影表現に合わせて焦点距離を変えられるのはカメラ好きとしてはうれしいポイント。

スマホの裏面は最新のナノテク ヴィーガン レザーを使用。摩耗と汚れに強く、グリップしやすいので撮影時は安定感をもたらし、さらにリアルレザーのような手触りは所有感を満たしてくれます。

■“Photography Kit”と合わせれば、さらにライカに近づける

オプションとして用意されている「Photography Kit」(2万2000円)の出来栄えがすごぶる良いです。

ケースとグリップ部分に分かれていて、普段は普通にスマホとして使いつつ、本気で撮影したいときだけグリップを取り付ければ、本格的なデジカメのように撮影できます。

グリップの握りは十分な深さがあります。シャッターボタンの質感も高く、シャッターボタンを押し込むことでカメラをすぐに起動できるのも何げに便利。

レンズ枠を交換することで、67mm径のねじ込み式フィルターを装着可能なので表現の幅がグッと広がります。「Xiaomi 14 Ultra」をカメラライクに使用するときにはぜひ使ってみてほしいアクセサリーです。

■エモさ際立つ6種類のライカフィルターが楽しすぎる

本機には、写真の色味などを変更できるフィルターが15種類用意されています。その中でも“ライカ”の名が付けられた、6種類のフィルターを紹介します。

なお、フィルターはカメラを起動中に簡単に変更可能。仕上がりの雰囲気を確認しながら選べます。

1. ノスタルジーな色合いが魅力の「Leica NAT」フィルター

▲シャッタースピード1/120秒、F2.5、ISO50、35mm換算120mm、フィルターLeica NAT

望遠レンズでの圧縮効果を狙った1枚。Leica NATのフィルターは落ち着いた発色で、どこかノスタルジーを感じさせる仕上がりです。

▲シャッタースピード1/190秒、F1.8、ISO50、35mm換算75mm、フィルターLeica NAT

急な雨の秋葉原。常に持ち歩いているスマホだからこそ、いつでも撮影できる気軽さがあります。カラフルな町中で黄色いレインカバーが良いアクセントに。色味の多い写真ですが、フィルターのおかげでうるさくありません。

▲シャッタースピード1/500秒、F2.5、ISO50、35mm換算120mm、フィルターLeica NAT

電線や看板などのごちゃごちゃとした町並みを望遠レンズで撮影することで、圧縮効果により雑然とした雰囲気が増しています。

画としては要素が多いのですが、こちらもLeica NATフィルターの落ち着いた色味のおかげで不思議と落ち着いた印象に仕上がっています。

2. 歴史ある街並みや建造物と相性の良い「Leica BW Sepia」フィルター

▲シャッタースピード1/120秒、F1.8、ISO50、35mm換算75mm、フィルターLeica BW Sepia

開発目覚ましい渋谷駅にある「のんべい横丁」のレトロな雰囲気とセピアのフィルターの相性は言うまでもありません。

3. コントラスト高めの「Leica VIV」は何気ないワンシーンも重厚感ある写真に

▲シャッタースピード1/6900秒、F1.8、ISO50、35mm換算12mm、フィルターLeica VIV

12mm相当の超広角ながら、4隅まで破綻のない画はカメラの実力を感じさせてくれます。さらに、Leica VIVのフィルターをかけることで、鮮やかな青空を印象的な仕上がりに。

▲シャッタースピード1/180秒、F2.0、ISO50、35mm換算23mm、フィルターLeica VIV

信号待ちの間に自分の足元を撮影した何気ない1枚。撮ったときは特に何も思わなかったのですが、改めてパソコンで見るとメインカメラの実力にハッとさせられました。Leica VIVのフィルターは鮮やかさの中にも落ち着きと気品が感じられます。

▲シャッタースピード1/250秒、F1.8、ISO50、35mm換算75mm、フィルターLeica VIV

中望遠レンズでの自然なボケ感はまるで一眼レフで撮ったかのよう。Leica VIVはこってりとした色味になるので、写真の重厚感が増します。

4. 銀塩時代を彷彿とさせる「Leica BW NAT」フィルター

▲ シャッタースピード1/3000秒、F1.8、ISO50、35mm換算12mm、フィルターLeica BW NAT

Leica BW NATフィルターは、シャドウからハイライトまでの滑らかな階調です。この豊かな階調性は銀塩時代を彷彿とさせる雰囲気を持っています。

空と影というシチュエーションでも破綻なく表現し切るXiaomi 14 Ultraに素直に感心しました。

5. 洒落感のあるスナップを演出する「Leica BW HC」フィルター

▲ シャッタースピード1/200秒、F2.0、ISO50、35mm換算23mm、フィルターLeica BW HC

Leica BW HCは黒の締りがあり、コントラストの高いパンチのある表現になります。個人的にはこのズッシリとした影の雰囲気が好きです。

▲ シャッタースピード1/400秒、F2.0、ISO50、35mm換算23mm、フィルターLeica BW HC

3種類の乗り物が交差する瞬間。「あっ」と思ったときにサッと撮影できるのは、改めてスマホならではの良さだなと思いました。ハイコントラストなモノクロ写真は往年のスナップの雰囲気が良く出ていると思います。

6. モノクロ写真にひと味加えたいときは「Leica BW Blue」フィルターを

▲ シャッタースピード1/400秒、F2.0、ISO50、35mm換算23mm、フィルターLeica BW Blue

どんよりした空と鉄塔の不穏な雰囲気が、青みがかったモノクロでより強調されています。Leica BW Blueはモノクロ写真にひと味加えたいときに使いたいフィルターです。

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これまで紹介した6種類のフィルターはライカの名に恥じない、良い雰囲気が出せます。落ち着いた雰囲気と上品さは写真表現として実に好ましいポイント。

スマホのフィルターはちょっと派手で大げさなものが多い印象だったので、Xiaomi 14 UltraのLeicaのフィルム写真のような“味な”表現ができるフィルターは非常に魅力的。ぜひ皆さんも、ライカフィルターを使ってひと味違うエモい写真を撮影してみてください!

【結論】スマホというよりコンパクトデジタルカメラとして欲しい!

ライカフィルターの良さ、Photography Kitと組み合わせたときの撮影のしやすさはまるでカメラのよう。本格的なカメラは持ち出すのが億劫なときもありますが、いつも持ち歩いているスマホでここまで本格的に写真撮影ができるなんて、写真好きからしたら最高です。

Xiaomi 14 Ultraはフォトグラファーが普段使いのカメラとして欲しくなってしまうくらいのスマホです。

>> Xiaomi「Xiaomi 14 Ultra」

>> 趣味カメラの世界

<取材・文/田中利幸 取材協力/Xiaomi>

田中利幸|ファッション誌などでブツ撮りやポートレートを中心に活動するフォトグラファー。カメラ・ガジェット好きで自身で運営するブログ「Tanaka Blog」において、カメラやガジェットに関するちょっとマニアックなことを書いている

 

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