スバルの400馬力「斬新スポーツクーペ」! 超パワフルな「ターボ×水平対向6気筒」搭載したモデルが凄い! めちゃ美しい「観音開きドア」採用した「B11S」に反響あつまる!

写真拡大 (全2枚)

400馬力!スバルの斬新「スポーツカー」に反響あり

 モーターショーをはじめとした国内外で開催される自動車イベントでは、発売されたばかりの新型車や未来のクルマを予告するコンセプトカーが出展されます。
 
 その中には、発売を求める声が多く寄せられたものの、市販化に至らなかったモデルも多く存在します。
 
 かつてスバルが発表した「スバルB11S(ビー・イレブン・エス/以下、B11S)」も、まさに発売されなかった儚いモデルですが、現在もファンを中心に様々な声が寄せられています。

400馬力!スバルの斬新な「スポーツカー」

 このB11Sは、2003年3月にスイスで開催された「ジュネーブ第73回インターナショナルモーターショー」でスバルが初公開した、新ジャンルのコンセプトカーです。

【画像】カッコいい! これが400馬力の「スポーツクーペ」です(30枚)

 スバルは「スポーティな走り、快適性、機能性、そして美しさを追求したモデル」と同車について説明し、「グランユーティリィティツーリスモ」と定義しました。

 スバルが強みとするテクノロジー「水平対向エンジン」と「シンメトリカルAWD」を採用し優れた走行性能を発揮。これに洗練されたデザインを組み合わせ、充分な居住空間を確保するパッケージングを実現した4ドアクーペを完成させました。

 そんなB11Sは、なんと当時のスバルの社長だった竹中恭二氏自らがコンセプトの立案に参画。

 くわえて、デザイン部門の出身としては初めて執行役員に抜擢されたスバル商品企画本部副本部長兼デザイン部長の杉本清氏がリーダーとなって開発を進めるなど、非常に気合の入ったモデルでした。

 B11Sのパワーユニットには、新開発の水平対向6気筒エンジンを搭載。これにツインターボを装着し、最高出力400馬力・最高トルク56.1kgfmを発揮します。

 圧倒的なパワーによる走りの愉しさとともに、環境性能も成立させたB11Sは、路面状況に応じて前後間のトルク配分を最適に自動で制御する機能も搭載されており、高速走行から低中速域まで扱い易く安定した走行性能を実現します。

 エクステリアは流麗でエレガントなクーペスタイルですが、車内は大人4人が余裕を持って乗車することが可能。

 フロントマスクには、“前面から見た航空機”をモチーフとした存在感のあるグリル「スプレッドウイングスグリル」が取り入れられ、スバルのルーツが航空業界にあることを示しています。

 また特徴的なのが斬新な構造を持つサイドドアで、前後ドア間に支柱のない「観音開き式」を採用し、後部座席へのスムーズなアクセスと広々とした室内スペースを可能にしました。

 さらにスモークガラスを用いた大型グラスルーフによって開放感も高められ、後部座席からはまるでオープンカーのような景色が楽しめます。

 スバルはこのグラフルーフのデザインについて「日本の伝統的な“傘”」から着想を得ていると説明。

 日本古来の室内装飾を思わせる繊細な仕上がりのインテリアと合わさって、B11Sは日本独自の美意識を醸し出していました。

 このようにB11Sは、世界の名だたる高性能スポーツカーにも匹敵する走行性能と運転を愉しさ、そして快適かつ実用性の高いキャビンを兼ね備え、発表直後から日本のみならず世界各国で話題を呼びましたが、残念ながら市販車として世に出ることはありませんでした。

※ ※ ※

 このB11SについてSNSでは、「懐かしい…スバルのデザインが迷走してた時期だよね」「なんとも取って付けたようなグリルの意匠が難解だった」「航空機をモチーフにしたと言うけど、旅客機じゃなくせめて戦闘機をモチーフにすればカッコよくなったかな?」「小さなR1とR2なら似合わないことも無かったんだけどね」など、グリルの造形に疑問を感じたという声が見られます。

 一方で、「観音開きのドアがRX-8に影響されてそうだけどフォルムは決してカッコ悪くない」「SVXの後継車的なコンセプトって事?キレイな形だと思うし個人的には好き」「市販されたら買いたいです」といった、ボディスタイルの美しさに目を向けて購入を希望するコメントも少なくありません。

 また、「ポルシェみたいでカッコいい!」「ブガッティのようなアストンマーチンのような…」「アルファロメオに対抗できるデザイン」と、海外の高級ブランド車と渡り合えるモデルだと高く評価する意見も。

 そのほか、「見た目どうこうよりも水平対向6気筒エンジンが魅力的」「スバルのボクサー6は最高だったしまた乗りたい」「エンジン単体ならスバルはポルシェにも負けてないと思います」といった、スバル独自の水平対向エンジンへの熱い支持を表明する人もおり、今もスバルが根強い多くのファンから人気を集めている様子がうかがえました。