ソフトバンクがイギリスのAIチップメーカー「Graphcore」を買収
ソフトバンクが2024年7月11日に、イギリスのAIチップメーカー「Graphcore」を買収したことを発表しました。なお、具体的な契約内容や買収額などは明かされていません。
Graphcore joins SoftBank Group to build next generation of AI compute
https://www.graphcore.ai/posts/graphcore-joins-softbank-group-to-build-next-generation-of-ai-compute
https://techcrunch.com/2024/07/11/softbank-acquires-uk-ai-chipmaker-graphcore/
Japan's SoftBank acquires British AI chipmaker Graphcore | Reuters
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/japans-softbank-acquires-british-ai-chipmaker-graphcore-2024-07-11/
2016年にイギリス・ブリストルで設立されたGraphcoreは、AI用途に特化したプロセッサ「Intelligence Processing Unit(IPU)」を開発し、AI市場で活況を呈するNVIDIAのライバルとなることが期待されており、2020年後半には評価額が約27億7000万ドル(約4400億円)に達していました。
しかし、競争に必要な資金の確保に苦しんだGraphcoreは、Microsoftとのクラウド契約が打ち切られたり、イギリス政府による「エクサスケール」コンピューターの開発計画に参画できなかったりと、苦難が続きました。また、2023年に発表された報告書では、収支の均衡化にさらなる資金が必要であることを明らかにし、従業員数を5分の1の494人に削減したほか、ノルウェーや日本、韓国での事業を停止したことを伝えています
Graphcoreの共同創設者兼CEOのニゲル・トゥーン氏は「私たちは当初、事業成功のための資金調達に成功しましたが、この分野のほかの主要な企業に比べると、利用できる資本の量はごくわずかです。約500人になった私たちは、何万人もの従業員が働く企業と競争を強いられていました」と語っています。
そんなGraphcoreに対して救いの手を差し出したのがソフトバンクです。かねてよりソフトバンクグループ創設者の孫正義氏は、NVIDIAに対抗するAI半導体ベンチャーを立ち上げるため、最大1000億ドル(約16兆円)もの資金投入を検討していることが報じられており、その一環としてGraphcoreの買収計画が報じられていました。
ソフトバンク創設者の孫正義氏が15兆円の資金を投入してNVIDIAに対抗するAI半導体ベンチャーを設立する「プロジェクト・イザナギ」を推進か - GIGAZINE
その後、交渉の長期化や規制当局による承認などを経て、2024年7月11日にソフトバンクはGraphcoreを正式に買収。トゥーン氏は「これは、Graphcoreのチームと、真に革新的なAIテクノロジーを大規模に構築しようとするソフトバンクの能力を大いに高めるものです」「AIコンピューティングの需要は膨大なものとなっており、近年では大いに成長を遂げています。AIの可能性を最大限に引き出すために、効率や回復力、計算能力を向上させるためにさらなる研究が必要です。今回の買収によって、ソフトバンクにAIテクノロジーの展望を再定義することを可能にするGraphcoreという新たなパートナーが加わりました」と述べています。
ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのマネージングパートナーであるヴィカス・パレク氏は「次世代の半導体とコンピューティングシステムは、汎用(はんよう)人工知能(AGI)の開発に不可欠です。このミッションでGraphcoreと協力できることを嬉しく思います」と語りました。
なお、トゥーン氏は「私たちはソフトバンクと、取引の詳細については触れないことに合意しています」と述べ、具体的な契約内容や買収額などについてはコメントを控えました。
ソフトバンクが2024年7月11日に、イギリスのAIチップメーカー「Graphcore」を買収したことを発表しました。なお、具体的な契約内容や買収額などは明かされていません。
Graphcore joins SoftBank Group to build next generation of AI compute
https://www.graphcore.ai/posts/graphcore-joins-softbank-group-to-build-next-generation-of-ai-compute
SoftBank acquires UK AI chipmaker Graphcore | TechCrunch
https://techcrunch.com/2024/07/11/softbank-acquires-uk-ai-chipmaker-graphcore/
Japan's SoftBank acquires British AI chipmaker Graphcore | Reuters
https://www.reuters.com/technology/artificial-intelligence/japans-softbank-acquires-british-ai-chipmaker-graphcore-2024-07-11/
2016年にイギリス・ブリストルで設立されたGraphcoreは、AI用途に特化したプロセッサ「Intelligence Processing Unit(IPU)」を開発し、AI市場で活況を呈するNVIDIAのライバルとなることが期待されており、2020年後半には評価額が約27億7000万ドル(約4400億円)に達していました。
しかし、競争に必要な資金の確保に苦しんだGraphcoreは、Microsoftとのクラウド契約が打ち切られたり、イギリス政府による「エクサスケール」コンピューターの開発計画に参画できなかったりと、苦難が続きました。また、2023年に発表された報告書では、収支の均衡化にさらなる資金が必要であることを明らかにし、従業員数を5分の1の494人に削減したほか、ノルウェーや日本、韓国での事業を停止したことを伝えています
Graphcoreの共同創設者兼CEOのニゲル・トゥーン氏は「私たちは当初、事業成功のための資金調達に成功しましたが、この分野のほかの主要な企業に比べると、利用できる資本の量はごくわずかです。約500人になった私たちは、何万人もの従業員が働く企業と競争を強いられていました」と語っています。
そんなGraphcoreに対して救いの手を差し出したのがソフトバンクです。かねてよりソフトバンクグループ創設者の孫正義氏は、NVIDIAに対抗するAI半導体ベンチャーを立ち上げるため、最大1000億ドル(約16兆円)もの資金投入を検討していることが報じられており、その一環としてGraphcoreの買収計画が報じられていました。
ソフトバンク創設者の孫正義氏が15兆円の資金を投入してNVIDIAに対抗するAI半導体ベンチャーを設立する「プロジェクト・イザナギ」を推進か - GIGAZINE
その後、交渉の長期化や規制当局による承認などを経て、2024年7月11日にソフトバンクはGraphcoreを正式に買収。トゥーン氏は「これは、Graphcoreのチームと、真に革新的なAIテクノロジーを大規模に構築しようとするソフトバンクの能力を大いに高めるものです」「AIコンピューティングの需要は膨大なものとなっており、近年では大いに成長を遂げています。AIの可能性を最大限に引き出すために、効率や回復力、計算能力を向上させるためにさらなる研究が必要です。今回の買収によって、ソフトバンクにAIテクノロジーの展望を再定義することを可能にするGraphcoreという新たなパートナーが加わりました」と述べています。
ソフトバンク・インベストメント・アドバイザーズのマネージングパートナーであるヴィカス・パレク氏は「次世代の半導体とコンピューティングシステムは、汎用(はんよう)人工知能(AGI)の開発に不可欠です。このミッションでGraphcoreと協力できることを嬉しく思います」と語りました。
なお、トゥーン氏は「私たちはソフトバンクと、取引の詳細については触れないことに合意しています」と述べ、具体的な契約内容や買収額などについてはコメントを控えました。