「Firefox 128」を試す - プライベートブラウジングの機能向上や新APIなども搭載
米Mozillaは、7月9日(現地時間)にFirefoxの新バージョンとなるWebブラウザ「Firefox 128」をリリースした。Firefox 128は、Firefox 127からいつもと同じ4週間でのバージョンアップとなった。Firefox 127では、2024年6月19日にマイナーバージョンアップの127.0.1、2024年6月25日にマイナーバージョンアップの127.0.2がリリースされている。127.0.1では、以下の修正が行われた。
プロファイルにプライマリパスワードが設定されていると、プライマリパスワードプロンプトを無視するといった操作で、以前のセッションが失われる可能性がある問題の修正
Linux版:accessibility.monoaudio.enableをtrueに設定していると、オーディオ速度の低下する問題の修正
Windows版:Firefoxインストーラがインストールを完了できない問題の修正
特定のWebサイトのCookieを誤って拒否する問題の修正
127.0.2では、以下の修正が行われた。
特定の条件下で、YouTubeの再生が停止することがある問題の修正
Windows版:browser.privateWindowSeparation.enabledがfalseに設定されていると、のタスクバーにプライベートウィンドウアイコンが表示される問題の修正
いずれもセキュリティアップデートは行われなかった。今回は、127.0.2からのアップデートとなる。
Firefox 128のインストール
すでに自動アップデートが可能な状況になっているが、ここでは手動でアップデートする方法を説明したい。Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が自動的に開始される。[再起動してFirefoxを更新]をクリックする(図1)。
図1 Firefox 128へのアップデート
アップデート後のFirefox 128は、図2のようになる。
図2 バージョン128にアップデート直後のFirefox
新規に、Firefox 128をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラをダウンロードする(図3)。
図3 Firefoxのダウンロードページ
[Firefoxをダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、インストールを開始する(図4)。
図4 Firefox 128のインストール
画面の指示に従い、インストールを進めてほしい。以下では、新機能のいくつかを具体的に見ていこう。
Firefox 128の新機能
続いて、新機能であるが、以下のとおりである。
コンテキストメニューから選択したテキストおよびハイパーリンクされたテキストを他の言語に翻訳できるように。
図5 翻訳実行例(リリースノートより引用)
この機能は、日本語版ではサポートされていない。
米国とカナダでは、アドレスバーを開いて元のページに戻るときに、最近の検索や現在のトレンドとなる検索が表示されるように。
図6 表示される検索(リリースノートより引用)
ユーザーデータをクリアするため、新たなダイアログが追加された。設定メニューの[プライバシーとセキュリティ]の[Cookieとサイトデータ]で[データを消去]を選択すると、図7のようなダイアログが表示される。
図7 ブラウジングデータとCookieを削除
カテゴリごとに表示され、選択した時間範囲に対応するデータ量なども表示される。
プライベートブラウジングでもNetflixなどのストリーミングサイトからの保護されたコンテンツの再生をサポートするように。
実験的ではあるが、Privacy Preserving Attribution API(PPA)をサポートするようになった。このAPIは、広告アトリビューションのためのユーザー追跡の代替手段を提供する。この実験はオリジントライアルを介してのみ有効となる。プライバシー意識の高まりから、サードパーティー製Cookie、クロスサイトトラッキング(複数のWebサイトをまたがる追跡)などが制限されるようになってきた。その一方で、広告主は広告が効果があるのか(アトリビューション)を判定しずらくなっている。そこで、ユーザーのプライバシー保護は維持しながら、広告主が広告が効果があるのかどうかを解析することが可能にする取り組みである。この機能は、設定メニューの[プライバシーとセキュリティ]の[Webサイト広告設定]で無効化できる。
図8 Privacy Preserving Attribution API(PPA)の設定
macOS版:getUserMediaによるマイクキャプチャがシステム提供の音声処理を使用するようになり、オーディオ品質が向上。
Saraiki(skr)語をサポート。
Privacy Preserving Attribution API(PPA)など、実験的な取り組みも開始された。今後の動向にも注目したい。
セキュリティアップデート
同時に行われたセキュリティアップデートであるが、修正された脆弱性はCVE番号ベースで16件である。深刻度の内訳は、4段階で上から2番目の「High」が4件、4段階で上から3番目の「Moderate」が8件、4段階で上から4番目の「Low」が4件となっている。
「High」では、
Android版:タップジャックを防ぐためのアクティベーションの遅延を見逃し
クリップボードコンポーネントの範囲外の読み取り
Firefox 128、Firefox ESR 115.13、Thunderbird 115.13で修正されたメモリ安全性の問題
Firefox 128で修正されたメモリ安全性の問題
などが対応された。すみやかなアップデートをすべきであろう。
Linux版:accessibility.monoaudio.enableをtrueに設定していると、オーディオ速度の低下する問題の修正
Windows版:Firefoxインストーラがインストールを完了できない問題の修正
特定のWebサイトのCookieを誤って拒否する問題の修正
127.0.2では、以下の修正が行われた。
特定の条件下で、YouTubeの再生が停止することがある問題の修正
Windows版:browser.privateWindowSeparation.enabledがfalseに設定されていると、のタスクバーにプライベートウィンドウアイコンが表示される問題の修正
いずれもセキュリティアップデートは行われなかった。今回は、127.0.2からのアップデートとなる。
Firefox 128のインストール
すでに自動アップデートが可能な状況になっているが、ここでは手動でアップデートする方法を説明したい。Firefoxメニューの[ヘルプ]→[Firefoxについて]を開くと更新が自動的に開始される。[再起動してFirefoxを更新]をクリックする(図1)。
図1 Firefox 128へのアップデート
アップデート後のFirefox 128は、図2のようになる。
図2 バージョン128にアップデート直後のFirefox
新規に、Firefox 128をインストールする場合、FirefoxのWebページからインストーラをダウンロードする(図3)。
図3 Firefoxのダウンロードページ
[Firefoxをダウンロード]をクリックし、保存したファイルをダブルクリックして、インストールを開始する(図4)。
図4 Firefox 128のインストール
画面の指示に従い、インストールを進めてほしい。以下では、新機能のいくつかを具体的に見ていこう。
Firefox 128の新機能
続いて、新機能であるが、以下のとおりである。
コンテキストメニューから選択したテキストおよびハイパーリンクされたテキストを他の言語に翻訳できるように。
図5 翻訳実行例(リリースノートより引用)
この機能は、日本語版ではサポートされていない。
米国とカナダでは、アドレスバーを開いて元のページに戻るときに、最近の検索や現在のトレンドとなる検索が表示されるように。
図6 表示される検索(リリースノートより引用)
ユーザーデータをクリアするため、新たなダイアログが追加された。設定メニューの[プライバシーとセキュリティ]の[Cookieとサイトデータ]で[データを消去]を選択すると、図7のようなダイアログが表示される。
図7 ブラウジングデータとCookieを削除
カテゴリごとに表示され、選択した時間範囲に対応するデータ量なども表示される。
プライベートブラウジングでもNetflixなどのストリーミングサイトからの保護されたコンテンツの再生をサポートするように。
実験的ではあるが、Privacy Preserving Attribution API(PPA)をサポートするようになった。このAPIは、広告アトリビューションのためのユーザー追跡の代替手段を提供する。この実験はオリジントライアルを介してのみ有効となる。プライバシー意識の高まりから、サードパーティー製Cookie、クロスサイトトラッキング(複数のWebサイトをまたがる追跡)などが制限されるようになってきた。その一方で、広告主は広告が効果があるのか(アトリビューション)を判定しずらくなっている。そこで、ユーザーのプライバシー保護は維持しながら、広告主が広告が効果があるのかどうかを解析することが可能にする取り組みである。この機能は、設定メニューの[プライバシーとセキュリティ]の[Webサイト広告設定]で無効化できる。
図8 Privacy Preserving Attribution API(PPA)の設定
macOS版:getUserMediaによるマイクキャプチャがシステム提供の音声処理を使用するようになり、オーディオ品質が向上。
Saraiki(skr)語をサポート。
Privacy Preserving Attribution API(PPA)など、実験的な取り組みも開始された。今後の動向にも注目したい。
セキュリティアップデート
同時に行われたセキュリティアップデートであるが、修正された脆弱性はCVE番号ベースで16件である。深刻度の内訳は、4段階で上から2番目の「High」が4件、4段階で上から3番目の「Moderate」が8件、4段階で上から4番目の「Low」が4件となっている。
「High」では、
Android版:タップジャックを防ぐためのアクティベーションの遅延を見逃し
クリップボードコンポーネントの範囲外の読み取り
Firefox 128、Firefox ESR 115.13、Thunderbird 115.13で修正されたメモリ安全性の問題
Firefox 128で修正されたメモリ安全性の問題
などが対応された。すみやかなアップデートをすべきであろう。