2025年、主なハイエンドのAndroidスマートフォンは、クアルコム製の「Snapdragon 8 Gen 4」を搭載すると予想されています。しかし、このチップが現行のSnapdragon 8 Gen 3から大幅に値上げされる可能性があると著名アナリストが主張しています。

↑価格がどんどん高くなる

 

SnapdragonチップはAndroid向けで最も強力なチップとして人気を集めていますが、年を追うごとに高価になっています。どれほどかと言えば、この7年間で5倍近くとの指摘もあります。

 

信頼性の高いアナリストのMing-Chi Kuo氏によると、次期Snapdragon 8 Gen 4の値上げ幅は25〜30%にも及び、1個あたり190〜200ドル(約3万円〜3万2000円※)になるとのこと。

※1ドル=約158円で換算(2024年6月18日現在)

 

これほど値上がりする主な理由は、TSMCの「最新でより高価なN3Eノード」、つまり3nmプロセス技術を使うため。このN3Eは3nm製造技術の第2世代であり、新型iPad Proに搭載されたM4チップにも投入。それほど高度な技術であるがゆえに、製造費も高くつくというわけです。

 

チップの価格が上がれば、サムスンの次期ハイエンド機「Galaxy S25 Ultra」などの価格にも上乗せされるかもしれません。もっとも、ここ数年でスマホ本体はSnapdragonチップほど値上がりしていないため、メーカーが値上がりを抑える可能性もありそうです。

 

その一方、Kuo氏はクアルコムがWindowsノートPC向けに安価なチップを発売する予定とも付け加えています。現行のSnapdragon X Elite/X Plusは、マイクロソフトやDell、LenovoなどのノートPCに搭載されて発売が始まりましたが、どれも安くはありません。

 

しかし、新型チップ「Canim」は、Snapdragon X Eliteと同じAI処理能力を持ちながら、599ドル〜(約9万5000円)の低価格PCに搭載される見通し。さらに高価になったハイエンドAndroidスマホを買うか、AI処理に優れた安価なノートPCを買うか、頭を悩ませる日が来るかもしれません。

 

Source: Medium
via: 9to5Google