伊藤(右)の加入がキム・ミンジェ(左)の去就に影響を与えるか。(C)Getty Images

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 バイエルンがシュツットガルトから日本代表DF伊藤洋輝を獲得したのを受けて、韓国代表DFキム・ミンジェの放出論が再熱しているようだ。

 2022-23シーズンにセリエA最優秀DFに輝く活躍でナポリのスクデット獲得に貢献したキム・ミンジェは、昨夏にバイエルンへ移籍。シーズン当初はCBのレギュラーとしてプレーしたものの、冬に加入したエリック・ダイアーにポジションを奪われた。

 その後は出場した試合でも精彩を欠き、とりわけレアル・マドリーに敗れたチャンピオンズリーグ準決勝の第1レグでは2失点に絡み、スケープゴートにされた。

 一時は放出候補に挙がっているとされたものの、ヴァンサン・コンパニ監督を迎えた新体制では、残留すると見られていた。
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 そんななか、伊藤の入団を受け、韓国メディアの『MKスポーツ』は、「衝撃だ。イトウの獲得で押し出され、キム・ミンジェはレギュラー争いで赤信号。放出メンバーに転落」と報じている。

「サプライズ移籍に続く衝撃的なニュースが相次いで聞こえてくる。日本代表のDFヒロキ・イトウの獲得が公式発表された。イトウを迎え入れたことでキム・ミンジェのレギュラー争いも赤信号が点灯した。さらに、キム・ミンジェが放出対象になるという現地の予測まで出て衝撃だ」

 同メディアは「188センチ・80キロの堂々たる体格を誇るイトウは最近、日本代表の中心DFであると同時に、シュトゥットガルトの主役として生まれ変わった有望なタレントだ。珍しい左利きのCBという利点もある。スピードも速い方だ。左SBとCBの両方をこなせるマルチで、コンパニ監督が戦術的に多様に活用できるタレントがまさにイトウなわけだ」と評価。こう続けている。

「その結果、イトウの獲得で、キム・ミンジェをはじめ、マティアス・デ・リフト、ダヨ・ウパメカノ、エリック・ダイアーなど既存の守備陣は立場に影響を受けるしかない状況となった。さらに、レバークーゼンの無敗優勝を牽引したドイツ代表DFの(ヨナタン・)ターの移籍も迫っている」
 
 記事は、現地で「キム・ミンジェの(残留は)確信がない。イトウのような左利きCBに3000万ユーロを喜んで支払うという事実は、キム・ミンジェが移籍が濃厚な選手であると意味することができる」との報道があると紹介。こう綴っている。

「実際、バイエルンが大きな費用をかけて2人のCBを迎えることになれば、キム・ミンジェの立場は最悪の状況になる可能性がある」
 
 そして、ウパメカノとデ・リフトに退団の可能性があるとしつつ、こう主張した。

「そのように2人の守備陣が移籍しても、レンタル移籍での活躍を通じて完全移籍条件を満たしたダイアーもいる状況で、キム・ミンジェは依然として4番手に押し出される状況となった。現状では放出など移籍の可能性は高くないが、レギュラー争いをはじめ、立場は依然不安定な状況だ」

 アジア最強DFとも評される27歳の去就に注目が集まる。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部