Image: Shutterstock

2023年3月25日の記事を編集して再掲載しています。

メタリカ、ビジネス上手!

メタルバンドのメタリカが、アメリカで最も大きなレコード盤のプレス工場Furnance Record Pressingの筆頭株主となりました。

その背景には、レコード盤のリバイバルがあるみたいです。コロナ禍からレコードの売り上げが爆増していて、1987年以降初めてCDの売り上げを抜いています。

1987以降初めてレコードの売り上げがCDを上回る

メタリカもレコード盤が売れまくっているバンドの1つ。メタリカは2016年のアルバム『Hardwired…To Self-Destruct』以降は新しいアルバムはリリースしていないのですが、なんとそのアルバムのレコード盤が2021年に33万7000枚、そして2022年に38万7000枚も売れているのです。2016年のアルバムなのに、2022年のアメリカトップセールスアルバムの6位にランクインしています。

さらに7年ぶりのアルバム発売を控えているため、メタリカはレコードのプレス工場を買っちゃったわけです。2023年、もっとレコード盤を売っていくつもりですね、これは。音楽からも製造からもじゃんじゃんお金が入ってくるわけです。

CDよりもレコード盤の時代

メタリカは1996年にこのプレス工場がオープンしたときから、ずっとこの工場にレコード製造を依頼していて、Varietyが伝えるところによると、プレス工場は2014年以降、メタリカのレコードを500万枚も製造したそうです。1986年にリリースされた『Master of Puppets』がNetflixの大人気ドラマ『ストレンジャー・シングス』で使用されたことも、レコード盤を手に入れたいファンが増えた要因かもしれません。

メタリカは2022年だけで90万枚のレコードを作っていて、工場を買い取ったことでさらにその数は増えそうです。メタリカのボーカルでギタリストのジェイムズ・ヘットフィールドは、「この先もずっとファンが高品質のレコードを買うことができるようにすること」を目標にしていると語っています。

アメリカレコード協会の報告書によると、2022年のレコードは4100万枚の売り上げで、対するCDは3300万枚と大幅にレコードの売り上げが上回っています。しかもレコードの売り上げは16年連続で増加していて、2022年は12億ドル(約1592億円)でした。レコードの売り上げはさらに伸びそうですね。

ギターの名門、Fender初の旗艦店が原宿にオープン