Jリーグは「難しい」 海外助っ人語る“日欧の違い”…町田戦で実感「いいレベルだと思う」
浦和ソルバッケン、J1初スタメンでリーグの印象に言及
浦和レッズのノルウェー代表FWオラ・ソルバッケンは、5月26日のJ1第16節FC町田ゼルビア戦で来日初スタメン。
ホーム埼玉スタジアムでのプレーも初めてになったが、首位の町田との対戦に「攻撃の選手としては、なかなか難しいところもあると思う」と勤勉なプレーが多いJリーグの印象を話した。
ソルバッケンは昨年1月からイタリア・セリエAの名門ASローマでプレー。欧州の2023-24シーズンはローマが保有権を持ち、イタリアでリーグ戦に出場したあとにギリシャ1部オリンピアコスに期限付き移籍していた。しかし、ギリシャでは不調だった。オリンピアコスとローマは23年12月末で期限付き移籍の打ち切りで合意。ただし冬の移籍市場で欧州の別クラブに移籍した場合、同一シーズンで3クラブ目になってしまうことから、シーズン制の違う日本でのプレーが現実的になった。そして、ローマから浦和に24年6月末までの期限付き移籍で加入している。
沖縄県でのトレーニングキャンプでは、2月2日に名古屋グランパスと行ったトレーニングマッチでは45分間プレーしたが、それが最初で最後の対外試合への出場で、その後は負傷やアクシデントでの離脱がずっと続いていた。そして、5月22日にルヴァン杯のファーストラウンド3回戦、V・ファーレン長崎戦で途中出場してようやく日本でデビューしていた。
そして、この町田戦で浦和はペア・マティアス・ヘグモ監督が状態を危ぶんでいたMF中島翔哉が間に合わず登録メンバーから外れ、ソルバッケンが浦和加入後の初スタメンのピッチに立った。左ウイングの位置に入って、相手とポジショニングの駆け引きを見せる場面はあったものの爆発的な突破力を披露する機会は訪れず。逆サイドからの攻撃でシュートに絡む場面も作れず、後半19分に交代で退いた。
この日のプレーについてソルバッケンは「いい部分も悪い部分もあった。もう少しコンディションを上げ、ボールのリズムや選手との連係なども高めたい」として、「問題は特になく、疲れはあるけれども、60分くらいは今の自分にとって交代するのにちょうどいい時間だったと思う。次はもっとできるように願いたい」と話した。
本拠地サポーターの雰囲気に「本当に素晴らしいサポート」
また、J1での初出場が首位の町田との対戦になったが、そうした意味でJリーグでのプレーについて問われると「いいレベルのリーグだと思う。かなり走るし、ヨーロッパだと1対1の局面だと優位になることもあるけど、日本ではウイングがしっかり戻ってくるので相手が数的優位になることもある。攻撃の選手としては、なかなか難しいところもあると思う」と、その印象も話した。
また、本拠地での初出場だっただけに「本当に素晴らしいサポートだった。常に彼らはシーズンを通してずっと雰囲気を作ってくれている。やっと、その応援をピッチ上で感じることができた」と話した一方で、「今日のサポーターは勝ちに値する応援をしてくれていたので申し訳なく思う」とも話していた。
ソルバッケンは「プレーすればするほどコンディションは上がっていくと思う」と話すものの、当面の契約期間も迫っている。北欧の快速ウインガーが日本で本領を発揮する姿を見られるのか、急ピッチでコンディションが高まることが期待される。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)