23-24フランス・リーグ1第34節、ASモナコ対ナント。得点を決めてチームメートと喜ぶASモナコのモハメド・カマラ(右から2人目、2024年5月19日撮影)。(c)Nicolas TUCAT / AFP

写真拡大

【AFP=時事】サッカーフランス・リーグ1のASモナコ(AS Monaco)でプレーするMFモハメド・カマラ(Mohamed Camara)が、性的少数者(LGBTQ)を支援するユニホームのロゴにテープを貼り付けたことについて、クラブのゼネラルマネジャー(GM)が21日に謝罪し、来季はこうした事態が起こらないようにすると約束した。

 リーグ1では19日に行われた今季最終節で、フランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)が主導する反同性愛嫌悪の活動の一環として、選手と監督、審判が胸に活動のロゴがプリントされたユニホームやシャツで試合に臨んだ。

 しかしカマラはこの部分をテープで覆い隠してプレーし、また試合前には、性的少数者の権利を高める国際反アイダホビットデー(IDAHOBIT)のバナーを背にした両チームの写真撮影にも参加しなかった。カマラはこの試合でゴールを決めて4-0の勝利に貢献。チームも王者パリ・サンジェルマン(Paris Saint-Germain、PSG)に次ぐ2位に入った。

 モナコのチアゴ・スクーロ(Thiago Scuro)GMはメディアに対して「組織として、われわれはリーグの行動を支持する」と発言。LFPのアルノー・ルジェ(Arnaud Rouger)事務局長に電話を入れ、「クラブとして今回の件を謝罪した」ことを明かした。

 テープで隠したことについては「モハメドは宗教上の理由から今回の行動に及んだ」と言及。「これはあらゆるレベルで非常に繊細な話題で、というのも、われわれはあらゆる宗教を尊重する必要もある。それでも組織として今回の件は非常に残念だし、あのやり方を支持しないという点は明確にしておきたい」と述べた。

 GMは、カマラに対する処分は「内部で処理する」としたが、同時にクラブに処罰が下る可能性も認めている。

 一方、カマラの母国マリでは今回の行動が支持されており、政治家がフェイスブック(Facebook)で「自由と民主主義を守れと主張する者たちは、男女スポーツ選手の宗教的信念も尊重するべきだ。モハメド・カマラを全面的に支持する」と述べた。

【翻訳編集】AFPBB News

■関連記事
モナコ選手がLGBTQのロゴにテープ、仏スポーツ相が厳罰求める
選手2人がLGBT支援ユニホーム拒否し欠場、仏サッカー1部
欧州各チーム、LGBT支持の腕章着用を断念 カタールW杯