旧ジャニーズ事務所「元社員の性加害を捜査して」 元タレントが赤坂署に要望書提出
「どうか一刻でも早く、旧ジャニーズ事務所『元社員』の性犯罪についての捜査を始めてください」
SMILE-UP.(旧ジャニーズ事務所)に所属していた元ジャニーズjr.の中村一也さん(36歳)と長渡康二さん(40歳)が5月16日、警視庁赤坂署を訪れ、旧ジャニーズ事務所元社員による性加害疑惑への捜査を求める要望書を提出した。
赤坂署側は「被害者がいなければ捜査は難しい」との姿勢を示したといい、中村さんらは、被害者に「声をあげて」と呼びかけるとともに、SMILE-UP.側にも警察への捜査協力を求めた。
●赤坂署「捜査には踏み切れず」
3月放送のBBC(英国放送協会)によるドキュメンタリー「捕食者の影 ジャニーズ解体のその後」で、インタビューをうけたスマイルアップの東山紀之社長は、旧ジャニーズ事務所の元社員2人が性加害をしていたと聞いていると話した。
中村さんらは、事務所側が「元社員」の情報を提供するなどの捜査協力をしたとされていないことは不誠実であり、社会的責任を果たしていないと批判。
中村さんと長渡さんは、創業者の故ジャニー喜多川氏から性加害を受けていた志賀泰伸さん(都合により提出は欠席)と連名で要望書を提出した。
提出後、中村さんは「刑事課のかたに要望書を受け取ってもらった。警察は深刻な問題であるとは受け止めているものの、明確な被害者がいなければ捜査に踏み寄るには難しいということだった」と述べた。
「元社員の1人がタレントの体を触っているのを見た」という長渡さんは、元社員の氏名を赤坂署に伝えた。2人の行方についてはわかっていないという。
赤坂署には要望書をすでに提出。それに加えて、SMILE-UP.にも、警察への捜査協力を求める要望書を送っている。
中村さんは「スマイルアップの東山社長に動いてもらいたい」と呼びかけた。