トリノFC、“トップチーム”を失った「スペルガの悲劇」の追悼ユニフォームを発表 3日のセリエAで着用へ

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イタリア1部トリノFCとキットサプライヤーのJomaは2日、クラブの歴史にその名を刻む偉大なチームが巻き込まれた「スペルガの悲劇」を追悼する特別ユニフォームを発表した。3日のリーグ戦で着用する。

トリノ 2023-24 Joma スペルガの悲劇 75周年 限定ユニフォーム

"Grande Torino"(偉大なるトリノ)と呼ばれていたチームの悲劇を追悼する特別ユニフォーム。キットカラーはおなじみのレッドを基調としているが、今回は各部のロゴマークも同系色で彩る。

「スペルガの悲劇」とは、今から75年前の1949年5月4日にイタリアで起きた航空事故。

当時1部リーグで強豪と名を馳せていたグランデ・トリノを乗せた飛行機が、トリノ郊外の丘陵地「スペルガの丘」に墜落。選手18名とスタッフ3名を含む乗員乗客31名の全員が犠牲となった事故で、チームのリーグ4連覇を目前にして起きた悲劇である。

トップチームを失ったも同然のトリノは残りのリーグ4試合をユースチームで戦い、リーグ制覇を成し遂げている。

今年の5月4日で悲劇から75周年という節目を迎えることから、グランデ・トリノを追悼する限定ユニフォームを製作。シャツの前面左裾と背面首元には“SUPERGA 75”と1949-2024を刻む。

キットデザインは1947-48と1948-49シーズンで着用したユニフォームをイメージしたもの。エンブレムはシャツと同色で彩り、サプライヤーJomaや各部のスポンサー企業も哀悼の意を表し、ロゴマークを同色で目立たないようにデザインしている。

また、シャツに更なるアイデンティティを加えるために、このユニフォームはMADE IN ITALYにこだわったという。

そんなイタリア製のユニフォームは特別なボックスに収納し、750着の数量限定で販売。2日に発売となったオンラインストア分は既に完売となったようだで、今後はクラブショップの実店舗で僅かながら販売予定とのこと。

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グランデ・トリノを追悼する「スペルガの悲劇」75周年ユニフォームは、事故が起きた5月4日に最も近い3日のホームゲーム(対ボローニャ戦)で、選手が着用する予定となっている。