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●年間700杯以上を食べ歩く“ラーメン官僚”こと田中一明氏が、日本全国のローカル・ラーメンの最新事情&行く価値のある名店をご紹介します。

 今回も大阪のラーメン事情を採り上げたい。なぜ、大阪なのか。大阪は、東京、神奈川に次ぐ約880万の人口を誇る、西日本ナンバーワンの大都市。域外からの旅行者も多く、情報としてのニーズが極めて高いと考えたからだ。

 2024年現在における大阪のラーメン事情を概観すると、下記の通り。

1.ラーメンの平均レベルは、東京のそれと肩を並べるほど高い
2.東京と比べ、スープが濁った白湯系ラーメンを出す実力店が目立つ
3.東京の実力店にルーツを有する店も多い

 これら3点が、大阪ラーメンシーンの大きな特徴だ。

『らぁめん涼虎』は2024年2月にオープンしたばかり[食楽web]

 そして今年(2024年)2月にオープンした注目の新店が『らぁめん涼虎(りょうこ)』だ。場所は大阪メトロ谷町線・千林大宮駅近く。東京の有名店にルーツを持つ店である。

福島県の白河ラーメンをオマージュした至極の一杯

最寄り駅は大阪メトロ谷町線・千林大宮駅

『らぁめん涼虎(りょうこ)』の店主は、東京・秋葉原に店を構える名店『麺処 ほん田』を修業先のひとつとするなど、東京にルーツを有する人物だ。

 基本メニューである「涼虎らぁめん」のビジュアルは、マニアがこよなく愛する福島県のご当地麺「白河ラーメン」をオマージュしたもの。

白河ラーメンをオマージュした「涼虎らぁめん」

 関西の嗜好を反映し、甘みとうま味が長く後を引く味わいへと仕立てられたスープは、ひとすすりで味覚中枢が歓喜に打ち震える垂涎の味わいだ。

 この1杯、ラーメンを食べ慣れている方ほど、その奥深さと凄みをより明確に実感できるのではないかと思う。ラーメンという食べ物の勘どころを、正確無比に捉えた逸品。足を運ぶなら、その存在が世間にあまり知られていない今がチャンスだ。

●SHOP INFO

店名:らぁめん涼虎(りょうこ)

住:大阪市旭区大宮1-17-13
アクセス:大阪メトロ谷町線・千林大宮駅そば

●著者プロフィール

田中一明
「フリークを超越した「超・ラーメンフリーク」として、自他ともに認める存在。ラーメンの探求をライフワークとし、新店の開拓、知られざる良店の発掘から、地元に根付いた実力店の紹介に至るまで、ラーメンの魅力を、多面的な角度から紹介。「アウトプットは、着実なインプットの土台があってこそ説得力を持つ」という信条から、年間700杯を超えるラーメンを、エリアを問わず実食。47都道府県のラーメン店を制覇し、現在は各市町村に根付く優良店を精力的に発掘中。