雑草が幅を利かす庭の手入れに新富士バーナー「草焼きバーナー」を活用したら雑草防除が簡単にできました

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春がやってきました。花咲き誇り、気分は爽快。しかし頭が痛いのが敷地のあちらこちらで大きく育つ雑草たち。刈っても刈っても生えてくる力強さに、いつしか負けてお庭や畑が草だらけという人も多いのではないでしょうか。

そんな時に役立つのが、雑草を種子ごと焼却できる草焼きバーナー。

草焼きバーナーは、文字通り炎の力で草を焼却する道具。プロの農家が畑で使用する灯油やプロパンガスを燃料とした大型タイプが主流ですが、ここ最近、カセットガスを使った小型でお手軽なバーナーも出てきています。

今回、私が手に入れたのは新富士バーナーの「草焼きバーナーCB HYPER KB-120」。その使い心地と草焼きの結果を検証します。

■草焼きバーナーCB HYPER KB-120

新富士バーナーは、SOTOブランドでお馴染みのアウトドア用のランタンやコンロなどの商品を展開するほか、農家や工事業者向けに高出力のバーナーを開発・製造する「燃焼装置」の専門企業。その技術力と信頼性はプロからも高い評価を受け、東京五輪やパリ五輪の聖火リレーのトーチ開発と製造を担うほど。

草焼きバーナーは、私の家の近所にあるホームセンターでもひとつのコーナーができるくらい田舎暮らしでは定番のアイテムとなっております。さっそくバーナー本体と追加のカセットガスを購入し使ってみることにしました。

商品自体の構成は非常にシンプルで、料理に焦げ目をつけたり、キャンプで炭の火おこしをするときに重宝する小型バーナーが大きくなった感じでしょうか。

使用するガスボンベの規格は調理用カセットボンベと同じCB缶。

ただし新富士バーナーでは草焼きバーナー用にプロパンを混入して、より高い火力を発することができる専用のパワーガスGT-7601の使用を推奨しているようで、パッケージに同梱されていたのも、こちらのガスボンベでした。

早速、ガスボンベを取り付け口に装着し点火してみましょう。当たり前ですが、非常に高温の炎が出るので、周囲の環境に気をつけねばなりません。雨の翌日、周囲に程よい湿気がある風のない日に挑戦してみました。

 

■草焼きバーナーを使ってみる

調整ダイヤルを少し開け、ガスが出たら着火ボタンを押します。

あっという間に、ゴーッという音と共にノズル先端から強い炎が吹き出します。見た目も音も迫力がすごくて、最初はかなり緊張しました。

ただしカセットボンベ一本を使用しての連続燃焼時間は約10分と、かなり短いので、あまりノンビリとはしてられません。カセットボンベも高いですからね! 我が家で一番、草刈り鎌や刈り払い機を使っての雑草駆除が難しい石垣部分で挑戦します。

本体は軽くてハンドルもしっかりしており取り回しは容易でした。ただ現場に枯れ草があると一気に燃え上がることもあるので注意が必要です。

また当たり前ですが、自分で植えた花や庭木、野菜の苗などにも噴き出す炎は遠慮してくれませんし、木製の建造物は火事の危険もあります。

雑草を炎で撫でるようにして燃やしていきます。最初は焼却できてないように見えますが、実際には大きなダメージを与えており、翌日には枯れていました。

下の写真は草焼きの数日後です。左がバーナーで焼いたところ、右がそのまま何もしなかったところです。バーナーの炎を当てたところの草は茶色く枯れているのがわかります。

*  *  *

草焼きバーナーの利点のひとつは、今生えている草を燃やすと同時に、その草の種を焼却し、次から生えてこなくさせることです。ガス缶1本で10分は非常に短いかと思っていましたが、幅8mの石垣の雑草防除に十分な量でした。

庭や畑の畦、駐車場などに生えた雑草はもちろんのこと、砂利が転がる地面やコンクリの隙間から生えてきた雑草にも有効なので、これからの季節に活躍してくれそうです。

<写真・文/阪口 克>

阪口克|旅と自然の中の暮らしをテーマに国内外を取材するフリーカメラマン。秩父郡長瀞町の自宅は6年かけて家族でセルフビルド。著書に『家をセルフでビルドしたい』(文藝春秋)、『ビジュアル版焚き火のすべて』(草思社)、『ファイアーサイドクラフト』(山と渓谷社)ほか多数

 

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