【たけのこの保存】生だと日持ちせず…冷凍保存一択!基本のアク抜きから“繊維を分断する”冷凍術まで
管理栄養士のともゆみです。スーパーに生のたけのこが置かれる季節になりました。でも皮付きのたけのこ、どうやって調理したらいいのか迷いませんか?そんなたけのこの扱い方を「ニチレイフーズ」のホームページで見つけました。たけのこはアクが強いので下茹でが必須、そしてなんとたけのこは冷凍もできるそうなんです。正しい下茹での仕方から冷凍方法まで紹介していきますね。
【ふきの保存】板ずりの仕方や皮の剥き方、茹で方…そして美しいグリーンをキープする方法を試してみた
冷凍食品メーカーの「ニチレイフーズ」では「ほほえみごはん」という食のメディアを運営しています。「冷凍で食を豊かに」をコンセプトに、食材の冷凍の仕方や、お弁当テクニック、簡単おかずレシピなど、さまざまな食の知恵やアイデアを教えてくれています。
たけのこはアクが強いので下茹でが必須だそうです。下茹で方法はぬかと一緒に1時間茹でるのですが、アクを抜くためのポイントがいくつかありました。また茹でたたけのこは日持ちがしないため、すぐに食べない場合は冷凍保存がおすすめだそう。たけのこを冷凍したら繊維感がすごくて口に残りそうなイメージがありますが、上手に冷凍すればおいしく食べられるとのこと。下茹でから冷凍まで試してみようと思います。
まずは生のたけのこの下茹でから。
たけのこの下茹で方法
たけのこを茹でるさいに、米ぬかと唐辛子を使います。米ぬかはたけのこのえぐみを抜きながらやわらかくする役割、赤唐辛子はぬか臭さを和らげ、保存期間を長くする役割があります。
【たけのこの下茹で方法】
1.たけのこは穂先5cm程度と根元のかたい部分を切り落とし、縦に深さ2cm程度の切れ目を入れます。切れ目を入れることで、火が通りやすく、アクも抜けやすくなります。また、皮も剥きやすくなります。たけのこの根元に紫色のイボがあればそぎ落とします。
2.たけのこ2~3本に対して、米ぬか1カップと赤唐辛子2本を入れます。今回はたけのこ1本だったので、米ぬかは1/2カップ、赤唐辛子は1本入れました。たけのこがかぶるまでたっぷりと水を入れます。米ぬかの代わりに生米(たけのこ2~3本に対して大さじ4杯)でも可。
3.落としぶたをして強火にかけ、沸騰したら弱火にし、1時間茹でます。沸騰し始めたら吹きこぼれやすいので気をつけます。アルミホイルを落としぶたの代わりに使いました。
4.1時間経ったら、火を消しそのまま冷まします。鍋に入れたまま徐々に冷ますことでアクが抜けていきます。粗熱が取れたら料理に使用できますが、しっかり冷ますほうがよりアクが抜けます。完全に冷めるまで3時間ほどそのまま置きました。
5.たけのこを水で洗ってぬかを流し、切れ目から皮を5枚程度剥きます。穂先部分はさらに数枚皮を剥きます。
6.穂先を切り落とします。そのとき、先から包丁でトントンと叩いていき、刃先がスッと入った場所で切ります。トントン叩いたら切るところがちゃんと分かりましたよ。
7.根元の粒が黒や紫に変色している場合はそぎ落とします。今回は変色がなかったのでそのままです。
たけのこの冷凍方法
下茹でしたたけのこをそのまま冷凍すると筋っぽくなったり、スカスカになりがち。おいしく冷凍するポイントは「繊維を分断して薄く切る」「水分が外に逃げないように閉じ込める」の2つです。これらのポイントを押さえたオススメの冷凍方法が2つあるので紹介します。
【たけのこの冷凍方法1(だし汁に浸す)】
たけのこの中の水分が抜けてスカスカにならないように、だし汁に浸します。水分を保持できて風味が抜けにくいので、この方法が最もおすすめです。だし汁ではなく、コンソメスープや水に浸してもOKです。
1.アク抜き済みのたけのこを切ります。先端の数センチは輪切りにし、その下は2つ割りか4つ割りにして、厚さ5mm以下の半月切りまたはいちょう切りにします。炊き込みごはんなど、用途が決まっていればもっと小さく切っても大丈夫です。
2.たけのこ100gをジッパー付き保存袋に入れ、だし汁(湯100mlに和風だし(顆粒)小さじ1/2を溶かして冷ましたもの)をくわえ、袋の口を閉じます。
3.急速冷凍します。金属製バットに置き、上に保冷剤をのせて冷凍します。冷凍庫で1か月程度保存可能です。
【解凍方法/使い方】
たけのこをだし汁ごとジッパー付き保存袋から出して鍋に入れ、火にかけて沸騰させてから使用します。だし汁ごと使ってもいいし、たけのこだけ使っても可。
【たけのこの冷凍方法2(砂糖をまぶす)】
砂糖の保水効果を利用して、スカスカになるのを防ぐ方法。解凍後はほとんど甘みを感じないのでどんな料理にも使えますが、気になる人は煮物などにしましょう。
1.だし汁に浸す方法と同じようにたけのこを切ります。
2.砂糖がたけのこの表面をうっすらと覆うように、両面にまんべんなくまぶします。1回分ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れ、袋の口を閉じ冷凍します。金属製バットに置き、上に保冷剤をのせて冷凍します。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です。
【解凍方法/使い方】
凍ったまま煮物、汁物などに加えて加熱調理します。
冷凍したたけのこを使って「たけのこの土佐煮」を作ってみた!
【材料】
たけのこ…100g
しょうゆ…大さじ1/2
砂糖…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
かつお節…適量
※たけのこは下茹でをしてだし汁を入れて一晩冷凍したものを使用。冷凍する際だし汁は100ml使っています。
【作り方】
1.だし汁ごと冷凍したたけのこを冷凍のまま鍋に入れて中火にかけます。
2.だし汁が溶けたら、しょうゆ、砂糖、みりんを入れてやや弱火にし、10分煮ます。
3.汁気がなくなってきたらかつお節を入れて混ぜます。皿に盛り付けて出来上がりです。
砂糖をまぶして一晩冷凍したものも同じように作ってみました。
冷凍したたけのこ100gと水100ml、和風だし(顆粒)小さじ1/2、しょうゆ大さじ1/2、砂糖大さじ1/2、みりん大さじ1/2を鍋に入れ中火にし、沸騰したらやや弱火にして10分煮ます。汁気がなくなってきたらかつお節適量を入れて混ぜ、皿に盛り付けて完成です。
どちらも生のたけのこの味♡
まずはだし汁ごと冷凍したものから。すごい!もっと繊維がすごくて食感が悪くなるのかと想像していましたが、冷凍したってわからないほど噛みきりやすいシャキシャキ感が残っています。それに、生のたけのこを自宅て茹でると甘さも香りも強くて水煮のものを買ってくるのとは格段に違いますよね。その生のたけのこ感もちゃんとあって、とってもおいしいです。砂糖をまぶして冷凍した方は食感が少しやわらかいです。ふにゃってなっている感じではないので、やわらかいのが好きな人はむしろこちらの方がいいかもしれません。砂糖をまぶしたので、少し甘さが強めです。こちらも生のたけのこの甘さや香りはちゃんとありますね。
たけのこの栄養素
たけのこは約90%が水分で、比較的多いのがカリウムと食物繊維です。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、高血圧予防が期待できます。たけのこに含まれている不溶性食物繊維は腸内環境を整え、大腸がんを予防する働きが期待できます。旨味成分であるアミノ酸のグルタミン酸、チロシン、アスパラギン酸が含まれています。旨味が強いので薄味でも楽しめる食材です。
生のたけのこを茹でるってちょっとハードル高いんですけど、食べてみると甘くて風味がよくてとってもおいしい。これ、食べたことのない人にはぜひ食べてほしいです。余ってもおいしく食べられる冷凍方法があるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
参考文献:
からだのための食材大全 監修者 池上文雄 他 NHK出版
【ふきの保存】板ずりの仕方や皮の剥き方、茹で方…そして美しいグリーンをキープする方法を試してみた
冷凍食品メーカーの「ニチレイフーズ」では「ほほえみごはん」という食のメディアを運営しています。「冷凍で食を豊かに」をコンセプトに、食材の冷凍の仕方や、お弁当テクニック、簡単おかずレシピなど、さまざまな食の知恵やアイデアを教えてくれています。
たけのこはアクが強いので下茹でが必須だそうです。下茹で方法はぬかと一緒に1時間茹でるのですが、アクを抜くためのポイントがいくつかありました。また茹でたたけのこは日持ちがしないため、すぐに食べない場合は冷凍保存がおすすめだそう。たけのこを冷凍したら繊維感がすごくて口に残りそうなイメージがありますが、上手に冷凍すればおいしく食べられるとのこと。下茹でから冷凍まで試してみようと思います。
まずは生のたけのこの下茹でから。
たけのこの下茹で方法
たけのこを茹でるさいに、米ぬかと唐辛子を使います。米ぬかはたけのこのえぐみを抜きながらやわらかくする役割、赤唐辛子はぬか臭さを和らげ、保存期間を長くする役割があります。
【たけのこの下茹で方法】
1.たけのこは穂先5cm程度と根元のかたい部分を切り落とし、縦に深さ2cm程度の切れ目を入れます。切れ目を入れることで、火が通りやすく、アクも抜けやすくなります。また、皮も剥きやすくなります。たけのこの根元に紫色のイボがあればそぎ落とします。
2.たけのこ2~3本に対して、米ぬか1カップと赤唐辛子2本を入れます。今回はたけのこ1本だったので、米ぬかは1/2カップ、赤唐辛子は1本入れました。たけのこがかぶるまでたっぷりと水を入れます。米ぬかの代わりに生米(たけのこ2~3本に対して大さじ4杯)でも可。
3.落としぶたをして強火にかけ、沸騰したら弱火にし、1時間茹でます。沸騰し始めたら吹きこぼれやすいので気をつけます。アルミホイルを落としぶたの代わりに使いました。
4.1時間経ったら、火を消しそのまま冷まします。鍋に入れたまま徐々に冷ますことでアクが抜けていきます。粗熱が取れたら料理に使用できますが、しっかり冷ますほうがよりアクが抜けます。完全に冷めるまで3時間ほどそのまま置きました。
5.たけのこを水で洗ってぬかを流し、切れ目から皮を5枚程度剥きます。穂先部分はさらに数枚皮を剥きます。
6.穂先を切り落とします。そのとき、先から包丁でトントンと叩いていき、刃先がスッと入った場所で切ります。トントン叩いたら切るところがちゃんと分かりましたよ。
7.根元の粒が黒や紫に変色している場合はそぎ落とします。今回は変色がなかったのでそのままです。
たけのこの冷凍方法
下茹でしたたけのこをそのまま冷凍すると筋っぽくなったり、スカスカになりがち。おいしく冷凍するポイントは「繊維を分断して薄く切る」「水分が外に逃げないように閉じ込める」の2つです。これらのポイントを押さえたオススメの冷凍方法が2つあるので紹介します。
【たけのこの冷凍方法1(だし汁に浸す)】
たけのこの中の水分が抜けてスカスカにならないように、だし汁に浸します。水分を保持できて風味が抜けにくいので、この方法が最もおすすめです。だし汁ではなく、コンソメスープや水に浸してもOKです。
1.アク抜き済みのたけのこを切ります。先端の数センチは輪切りにし、その下は2つ割りか4つ割りにして、厚さ5mm以下の半月切りまたはいちょう切りにします。炊き込みごはんなど、用途が決まっていればもっと小さく切っても大丈夫です。
2.たけのこ100gをジッパー付き保存袋に入れ、だし汁(湯100mlに和風だし(顆粒)小さじ1/2を溶かして冷ましたもの)をくわえ、袋の口を閉じます。
3.急速冷凍します。金属製バットに置き、上に保冷剤をのせて冷凍します。冷凍庫で1か月程度保存可能です。
【解凍方法/使い方】
たけのこをだし汁ごとジッパー付き保存袋から出して鍋に入れ、火にかけて沸騰させてから使用します。だし汁ごと使ってもいいし、たけのこだけ使っても可。
【たけのこの冷凍方法2(砂糖をまぶす)】
砂糖の保水効果を利用して、スカスカになるのを防ぐ方法。解凍後はほとんど甘みを感じないのでどんな料理にも使えますが、気になる人は煮物などにしましょう。
1.だし汁に浸す方法と同じようにたけのこを切ります。
2.砂糖がたけのこの表面をうっすらと覆うように、両面にまんべんなくまぶします。1回分ずつラップに包み、ジッパー付き保存袋に入れ、袋の口を閉じ冷凍します。金属製バットに置き、上に保冷剤をのせて冷凍します。冷凍庫で1ヵ月程度保存可能です。
【解凍方法/使い方】
凍ったまま煮物、汁物などに加えて加熱調理します。
冷凍したたけのこを使って「たけのこの土佐煮」を作ってみた!
【材料】
たけのこ…100g
しょうゆ…大さじ1/2
砂糖…大さじ1/2
みりん…大さじ1/2
かつお節…適量
※たけのこは下茹でをしてだし汁を入れて一晩冷凍したものを使用。冷凍する際だし汁は100ml使っています。
【作り方】
1.だし汁ごと冷凍したたけのこを冷凍のまま鍋に入れて中火にかけます。
2.だし汁が溶けたら、しょうゆ、砂糖、みりんを入れてやや弱火にし、10分煮ます。
3.汁気がなくなってきたらかつお節を入れて混ぜます。皿に盛り付けて出来上がりです。
砂糖をまぶして一晩冷凍したものも同じように作ってみました。
冷凍したたけのこ100gと水100ml、和風だし(顆粒)小さじ1/2、しょうゆ大さじ1/2、砂糖大さじ1/2、みりん大さじ1/2を鍋に入れ中火にし、沸騰したらやや弱火にして10分煮ます。汁気がなくなってきたらかつお節適量を入れて混ぜ、皿に盛り付けて完成です。
どちらも生のたけのこの味♡
まずはだし汁ごと冷凍したものから。すごい!もっと繊維がすごくて食感が悪くなるのかと想像していましたが、冷凍したってわからないほど噛みきりやすいシャキシャキ感が残っています。それに、生のたけのこを自宅て茹でると甘さも香りも強くて水煮のものを買ってくるのとは格段に違いますよね。その生のたけのこ感もちゃんとあって、とってもおいしいです。砂糖をまぶして冷凍した方は食感が少しやわらかいです。ふにゃってなっている感じではないので、やわらかいのが好きな人はむしろこちらの方がいいかもしれません。砂糖をまぶしたので、少し甘さが強めです。こちらも生のたけのこの甘さや香りはちゃんとありますね。
たけのこの栄養素
たけのこは約90%が水分で、比較的多いのがカリウムと食物繊維です。カリウムは体内の余分なナトリウムを排出する働きがあり、高血圧予防が期待できます。たけのこに含まれている不溶性食物繊維は腸内環境を整え、大腸がんを予防する働きが期待できます。旨味成分であるアミノ酸のグルタミン酸、チロシン、アスパラギン酸が含まれています。旨味が強いので薄味でも楽しめる食材です。
生のたけのこを茹でるってちょっとハードル高いんですけど、食べてみると甘くて風味がよくてとってもおいしい。これ、食べたことのない人にはぜひ食べてほしいです。余ってもおいしく食べられる冷凍方法があるので、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?
参考文献:
からだのための食材大全 監修者 池上文雄 他 NHK出版