眞栄田郷敦、『ブルーピリオド』八虎に強い共感 「撮影が楽しくて楽しくて」
眞栄田郷敦が2日、都内で行われた主演映画『ブルーピリオド』(8月9日)の公開を記念して行われたライブ配信に出席し、本作にかける思いを語った。
2017年6月より月刊アフタヌーンで連載中の累計発行部数700万部を突破する山口つばさの漫画「ブルーピリオド」を実写化した本作は、空っぽだった高校生が1枚の絵をきっかけに美術の世界に本気で挑み、国内最難関の美術大学を目指して奮闘する物語。監督は、映画『東京喰種 トーキョーグール』や眞栄田が出演したドラマ「あと3回、君に会える」(2020)などの萩原健太郎。脚本をテレビアニメ「ブルーピリオド」(2021)のほか、『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』や現在公開中の『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』などの吉田玲子が務めた。
眞栄田は周囲の人望も厚く成績優秀だが、空気を読んで生きる日々に物足りなさを感じる主人公・矢口八虎を演じる。眞栄田は撮影前に半年以上をかけて絵画練習にも挑むなど役づくりに力を入れたというが、原作のある本作に対して「脚本を読んだ時に人間をすごく大切に描いた作品だなって思いました。漫画は今回あえて読まずに、脚本を読んだ印象でいこうと思いました」と役へのアプローチを明かす。
八虎の人間性に対する共感が撮影の意欲を高める要因になったことにも触れ、「正解のない世界で戦う苦しみや迷いがすごく共感できる部分でした。そういう意味ではやりやすかったかもしれないです。この作品の撮影は苦じゃなかった。大変な時もあったけど、楽しくて楽しくて」と撮影を振り返る。
公開も今から楽しみだといい、「情報がようやく解禁されましたけど、自分はそれぐらいではまだ満足できない。早く公開されて多くの人に見てもらいたいです。ドキドキと不安がいっぱいの状態です」と情報解禁後の心境を述べ、「出演した全作品、全霊をかけてやっていますけど、この作品に対しては愛情がより深く湧いています。撮影現場もそうだし、撮影に関わってくださった皆さんのことを考えたりもするんです。思い入れがあるんだと思います」と本作が自身のキャリアにおいて特別な作品になったことを強調する。
眞栄田は「(監督の)萩原さんとのリベンジマッチでもあった」と撮影前から意気込んでいたようで、「撮影に入る前からこだわりを持って萩原さんといろんな話をし担です。この作品を作る過程が好きでした。関わっている人たちももちろん好き、出来上がった作品も好きだしということで、公開が今から楽しみです」と話していた。
配信は公式インスタグラムやワーナー公式TikTok、公式YouTubeで配信され、八虎が美術部に入るきっかけを作る同級生ユカちゃんこと鮎川龍二役の高橋文哉、八虎の最大のライバルとなる高橋世田介役の板垣李光人、八虎の美術部先輩の森まる役の桜田ひよりも出演した。(取材・文:名鹿祥史)