子どもが英語好きになるクイズ3つをご紹介します(写真: pearlinheart / PIXTA)

英語の早期教育が広がっている今、苦手意識を持たないように、家庭でどう学ばせればよいのか、悩む人も多いのではないでしょうか。『小学英語 クイズ&パズル100』を監修した現役東大生の西岡壱誠さんが、英語が好きになるクイズ3選を紹介します。

英語の早期教育は現在、どんどん「当たり前」のものになっています。

小学生のうちから英語に触れるのは当たり前で、幼稚園生から英語を勉強している家庭も少なくありません。また、子どものほうが耳がよく、大人よりも英語の発音を早く覚えられたり、英単語・英語表現を吸収できるようになるとも言われています。

子どもに英語の勉強を自ら進んで実践してもらうためには、「楽しさ」が必要です。楽しくなければ、なかなか小さい子どもが英語の勉強をしようとはしないのです。

英語の早期教育では、ゲームやパズルのように英語に慣れ親しんでいくことが求められています。今回は、「子どものうちに解いてほしい、英語クイズ」を3つ、ご紹介します。

毎日目撃しているあるもの

まず1つ目はこちらです。この問題の答え、わかりますか? 左がGで、右がR、というのは英単語の頭文字を表しています。そして、この形と同じものを、われわれは毎日目撃しているはずです。なんだかわかりますか?

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イラスト:本書より引用

正解は、信号機です。緑で「進め」という意味で、赤で「止まれ」という意味ですね。そして緑は「Green」で「G」が頭文字、赤は「Red」で「R」が頭文字です。その真ん中にあるのは、黄色、つまりは「Yellow」ですね。ということで、「Y」が頭文字なので、かっこの中に当てはまるアルファベットは「Y」が正解になります。

この問題は、思い付くか・思い付かないか、という問題ではあるのですが、1つ大事なことを子どもに教えてくれます。それは、「世の中は英語であふれている」ということです。

英語の勉強をしていると、つい自分とは全然関係ない世界の言葉を勉強しているような感覚になることがあります。

でも、本当はそんなことはありませんよね。この問題のように、日頃よく見かける光景の中にも英語は存在しています。日本は英語圏ではありませんが、町の至る所に英語があふれています。映画館には「CINEMAS」、喫茶店には「COFFEE」と書かれています。会社名に英語が入る、日本企業もたくさんあります。

普段目にするものの中にも、英語があるという感覚がきちんとある子だと英語を習得するスピードが速くなり、そうでないと英語を習得するスピードは遅くなってしまいがちです。

子どものほうが解ける?クイズその2

さて、こんな問題もあります。

これも先ほどと同じようなクイズなのですが、大人よりも子どものほうがわかる問題かもしれません。子どもがよく触れているもがヒントになります。なんだかわかりますか?


イラスト:本書より引用

正解は、ゲームのコントローラーです。Nintendo Switchでも、Play Stationでも、子供が遊んでいるテレビゲーム・携帯型ゲームのコントローラーには、こんなボタンがついています。中には実際に、「U」「D」「L」と書いているものもあるかもしれません。

上向きの矢印は、「上へ」ということで、「Up」になります。下向きは「下へ」なので「Down」ですね。左向きの矢印は「左へ」ということで「Left」ですね。それぞれこれの頭文字が、「U」「D」「L」ですね。そして、右向きの矢印は「右へ」なので「Right」、当てはまるアルファベットは「R」になります。

ゲームは勉強の役に立たない、とよく言われますし、実際直接的に勉強につながる要素は少ない場合が多いと思います。しかし、ゲームでは意外と英語が使われていることが多いのです。

ゲームの設定を変える「オプション」は、選択肢を意味する「option」から来ています。一時停止をするときに「ポーズ画面」が出てくる場合が多いですが、これは一時停止・休止を意味する「pause」から来ています。

遊びとしてやっているゲームでも、勉強とつながっているんだ、という意識が生まれると、机の上でだけではなく、ゲームをしているときでも、楽しく英語を勉強できるようになるかもしれません。

こんな問題もあります。これはなかなか難しい問題ですが、小学生の社会の勉強の中で習う「ある道具」がヒントになります。


イラスト:本書より引用

方位磁針、「コンパス」ですね。このそれぞれのアルファベットは、方角を示しています。「N」が北を意味する「North」、「W」が西を意味する「West」、「S」が南を意味する「South」です。ということは、東を意味するのは「East」なので、当てはまるアルファベットは「E」が正解になります。

普段から英語に目をむける


日本で暮らしていても、このようにアルファベットの頭文字1文字で何かを表すことは多いです。

磁石でも「N極」「S極」という言い方をします。これは先ほどの「North」「South」ですね。

コーヒーショップでも「Sサイズですか?Lサイズですか?」と聞かれます。これは「小さい」という意味の「Small」と、「大きい」という意味の「Large」です。

このように、普段から英語の存在を意識していると、いろんなところに英語が紛れていることに気付けて、自然と英語の勉強ができるようになっていくのです。

小さいときから、「英語」=「外国人が使っている言葉」と考えてしまうと、なかなか英語の吸収はうまくいかず、成績も上がっていきません。なんとなく身構えてしまって、堅苦しい気分になってしまうからです。

子どものうちはむしろ、私たちが普段から使っている言葉の1つとして学んでいったほうがよいでしょう。ぜひ参考にしてみてください!

(西岡 壱誠 : 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当)