高速道路の「謎スペース」何のため? 一般車は駐停車NG!? 誰が利用するのか
見たことある? 高速道路上の「謎のバス停」
高速道路をクルマで走っていると、本線上に急にバス停が現れることがあります。高速道路にあるバス停とは、どのようなものなのでしょうか。
このバス停は、多くの場合は現在も使用されているもので、ここから高速バスに乗車することが可能です。
大都市間を結んで長距離を走行する高速バスは、発着地点のバスターミナルのほかに付近の主要なターミナル駅を経由しますが、一度高速道路に入ってしまうと休憩地点のサービスエリア以外は停車しないバスも少なくありません。
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一方で、1〜3時間程度で近郊の主要都市間を結ぶ中距離の高速バスは、一般道を走行する路線バスと同じように、定期的に設けられたバス停に停車して乗客が乗降します。
高速道路で見かけるバス停は、こういった中距離を走行する高速バスのバス停となっており、近隣の住民が主要都市へ通勤や通学、レジャーなどに出かけるために利用しています。
高速道路のバス停が設置されている場所は、その周辺にJRや私鉄が通っておらず、近隣の市街地へアクセスできる交通機関として活用されているということも多いほか、反対に、JRの駅と接続しているバス停では通勤や通学のために乗り継ぎが可能となっている場所もあります。
実際に高速道路のバス停を利用しようとする時は、高速道路の本線から利用することはできないため、一般道側からアクセスすることになります。
バス停のすぐ近くまで一般道が繋がっており、高速道路上のバス停までは歩行者用の通路や階段などが設置されています。
駅や路線バスと接続していないバス停では、バス停のすぐ近くに専用の駐車場が整備されており、高速バスを利用するために駐車場までクルマで出向くというところもあります。
高速バスのバス停は、本線上のバス停以外に設置されたものもあり、例えばインターチェンジに併設されているものや、SA・PAに併設されたものなどです。
インターチェンジのバス停では、乗降場が料金所ゲートの外側に設置されていることがあり、その場合、バスは一度ゲートをくぐって高速道路の外に出て、ロータリー状のバス停で乗客の乗降を終えたら再び同じICから高速道路に戻ります。
SA・PAに設置されたバス停は、店舗やトイレなどの施設の脇にバス停が設置されており、高速道路のSA・PA側からアクセスすることが可能なのはもちろん、一般道側からもバス停までの通路が確保されています。
しかし、高速道路は基本的に全域が駐停車禁止となっているため、SA・PAに設置されたバス停以外は、本線から離脱したルートが確保してある場所であっても、人の乗降のために一般のクルマが停車することはできません。
NEXCO中日本では次のように説明しています。
「高速道路は、原則として駐停車禁止です。一方でバスストップ(停留所)は路線バスなどの乗客の乗降のための停車が例外的に認められる公共施設です。一般の方の私的な使用は法律を犯すだけでなく、公共交通機関である路線バスの安全な運行を阻害する恐れがありますので、おやめください」
バス停での停車は交通違反となってしまうだけでなく、高速バスの運行を妨げる恐れがあるため絶対にやめましょう。
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普段はバスが停車しているのを見かける機会はないかもしれませんが、高速道路に設置されたバス停は、高速バスに乗るために実際に利用することが可能です。
特にJRや私鉄など他の交通機関が十分に整備されていないルートでは、高速バスが重要な交通機関として機能しています。