【お天気気象転結】この冬は異常な暖冬!気温と株価の行方は?
文化放送メールマガジン(毎週金曜日配信)にて連載中の「佳子・純子のお天気気象転結」。気象予報士の伊藤佳子記者・鈴木純子アナウンサーが、毎日にちょっと役立つお天気情報をお届けしている。この記事では全文をご紹介。
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▼3月8日配信号 担当
伊藤佳子
今週は真冬の寒さの日もありましたが、この冬は記録がある中で、過去2番目に暖かな冬になりました。異常気象分析検討会の中村尚会長は
「全国的な本当に顕著な暖冬であった。歴代2位ですので、異常な状況だと言って差し支えない」と。
気温も高いけど株価も高い。
日経平均株価は2月22日に34年ぶりに最高値を更新したかと思うと、今週4日月曜には初の4万円台に。
▲2月22日 野村證券トレーディングルームにて
▲内藤証券の電光掲示板
この日「株価の電光掲示板前で街頭インタビュー」というデスク指示で、どこに行こうか調べたものの、掲示板はここ数年でかなり数が減っていました。
結局、兜町にある内藤証券の掲示板に向かったのですが、近くの交差点には既に新聞・テレビスタッフがカメラをかまえていました。顔見知りの記者は「前は東京駅前のM証券の掲示板がよかったけど、今はないから」と少し残念そう。スマホで簡単に株価が見られる時代、電光掲示板のニーズも減ったのでしょうね。
▲岩井コスモ証券の電光掲示板
▲ビルの中ですが、今はこんなおしゃれな表示も……
さて、株価についてのインタビューでは「関係ない」「興味ない」という人もいましたが、意外にも「喜びの声」が多く聞かれました。
高齢のご夫婦は、昔買った株がやっと上がってきたとニコニコしながら
「4万円は全然違いますね。大変感激しています! ずっと持っていた株がようやく! 株価は先のことを反映していると思うので、これから実体もついてくる」
30代のサラリーマンは
「ここから誰も経験したことのない相場になるんじゃないかなと思う。バブルの時とは状況が全く違う、4月になれば日銀がマイナス金利解除するかもしれないし、賃金も上がるかもしれない。実体を伴っていると思う」
一方、不安視する40代サラリーマンは
「バブルの頃と比べるとみんな実感は持ってないんじゃないか。単に海外投資家が日本で少し買ってるってだけで、実体経済がいいというのとは違う気がする」
確かに、このまま高止まりとはいかず、どこかで乱高下するかも。
野村ホールディングスの奥田社長は「相場なので上下はあるが、海外投資家の日本に対する関心は非常に強い、国内を見ると新NISAも入るし『資産運用立国』元年のような年」と話していました。
本当にそうなるのでしょうか?
バブル崩壊当時をよく覚えている世代の私は、なかなか投資には踏み出せません。
この夏の気温は高めと予想はできますけどね。
▲暖候期予報記者会見で解説する楳田(うめだ)気象庁・異常気象センター所長
気象予報士 防災士 都庁・気象庁担当記者 伊藤佳子