もう捨てるなんて言わないよ絶対!「しいたけの軸活用レシピ」作ってみた♪コツは縦に裂くって!?【農家直伝】
かさから切り離したしいたけの軸って、どうしてますか?「もちろん捨てている」というなら、ちょっと待って~。埼玉県で、しいたけとお茶を製造販売する「貫井園」の貫井香織さんによると「しいたけの軸は香りがよくておいしいんですよー」とのこと。「軸って硬そうだけど、どうやって食べるの?」と思ったんですが、貫井さんいわく「切り方次第でおいしくなる」とのこと。おすすめのレシピを2つも教えてもらったので、張り切って作っていきますよ~♪
狭山茶の主産地として栄えてきた埼玉県入間市。「貫井園」はここで、代々茶農家を営んできました。
茶畑の仕事が落ち着く冬場の仕事として1980年代から原木しいたけの栽培をスタートし、現在は、お茶と原木しいたけの栽培、さらには果樹の栽培から販売までを一貫して手掛けています。
今回は、そんなしいたけのスペシャリストである貫井香織さんに、いつもは捨てがちな”しいたけの軸”の活用法について伺ってきました。
園を訪れるお客にも「軸って食べられるんですか」と聞かれるという貫井さん。
「縦に裂いて細かく刻むと食べやすくなります」と、アドバイスをくれました。
実際に縦に割いてみると…それだけでしいたけの香りがふわっと香ってきます。
「炒め物や汁物の香りづけに使ってみてくださいね」と貫井さん。
しいたけって、かさの部分がメインだと思っていましたが、軸にも偉大な旨味が潜んでいる予感がします!
軸とチーズの香ばしコラボ♡「しいたけの軸入りプチチーズ揚げ」
まず、貫井さんに教えてもらった、「しいたけの軸」だけを使って作る驚きのレシピがこちら。
材料(2人分)
しいたけの軸…中サイズ2個分
ピザ用チーズ…約40g
餃子の皮…8枚
塩…適量
揚げ油…適量
作り方
1.軸は石づきを取り、細かく刻む。
「縦に裂いてから切ると簡単です。かさを刻んで入れてもOKです」(貫井さん)
2.ボウルに1の刻んだ軸とピザ用チーズ、塩を入れて混ぜ合わせる。
3.2を餃子の皮で包み口を閉じる。
「春巻きの皮でスティック状にするのもオススメです」(貫井さん)
巻き方で雰囲気も変わるので、いろいろな包み方で楽しめますね!
4.揚げ油を180℃に熱し、軽く焦げ目がつくまで揚げる。
「揚げ機能のあるスチームオーブンレンジを使ってもできます」(貫井さん)
香ばしくカラッと揚がりました。
気泡がプクプク、おいしそう♡
さっそくいただきます。
うわ~、しいたけの軸と溶けたチーズの芳醇な香り!軸がチーズとこんなに合うなんて驚きです。カリッと揚がった皮もGOOD。
また、軸の歯ごたえが良く、噛みしめるごとにしいたけの香りがふわっと鼻から抜けていきます。もっと軸をたくさん入れてもいいですね。食感がしっかりしているので、軽い食べ心地ですが満足感があります。
いつもは捨てているしいたけの軸が、こんなおつな一品に変身するとは!
今まで知らなかったことが悔やまれます(笑)。
お次は、お弁当にもピッタリな洋風アレンジレシピです。
餃子の皮で超簡単!「しいたけのプチキッシュ」
材料(アルミカップ6個分)
しいたけ…中サイズ2個
餃子の皮…6枚
牛乳…100ml
卵…1個
ピザ用チーズ…50g
オリーブオイル…大さじ1
にんにく…1かけ
塩…適量
パセリ…お好みで
作り方
1.しいたけは石づきを取り、軸ごと細かく刻む。にんにくは薄切りにする。
今回はかさも一緒に刻みます。
歯ごたえよくするなら、軸を多めにしてもよさそう!
2.フライパンにオリーブオイルとにんにくを入れて火を点ける。
3.にんにくの香りが立ったら1のしいたけを入れ、火が通ったら塩を振る。
4.ボウルに卵を割りほぐし、牛乳、チーズ、塩を入れて混ぜる。
5.4の卵液に3のしいたけを混ぜる。
6.アルミカップに餃子の皮を敷き、5の卵液を流し入れる。
今回、薄いアルミカップを使用しましたが、卵液を入れると少々心もとなく…なので、2枚重ねにしました。出来れば、強度のあるしっかりとしたアルミカップがおすすめです。
7.200℃に熱したオーブンで10分ほど焼く。
生地がふっくらと膨らんできたら焼けたサイン♪
パセリで彩りをプラスして、完成です。
アルミカップを外してお皿に並べれば、見た目はまさしくプチキッシュ~♪
さっそくいただきま~す。
うんうん、しいたけとチーズが合う~。軸の旨味が卵液にしっかりと出ています。
にんにくの風味もガツンと効いていて、大きさはプチですがお味、満足度ともにぜんぜんプチじゃなーい!(笑)
このサイズなら、お弁当でも存在感を発揮しちゃいますね。これがお弁当に入っていたらテンション上がるな~。
「プチキッシュは、ピーマンやコーンを入れてもおいしく仕上がります。ぜひ、作ってみてくださいね」(貫井さん)
ふふ、今度は他の具材もプラスして倍量作っちゃおうっと♪
貫井さんは、今回紹介したレシピの他にも、しいたけに関する情報をホームページなどでも発信しています。そちらもぜひ、ご覧ください。
貫井園
貫井香織さん
埼玉県生まれ。大学卒業後、コンサルティング会社、PR会社を経て、2008年に父親が経営する「お茶としいたけ 貫井園」に就農。原木しいたけ栽培において農林水産大臣賞を5度受賞の同園で働きながら、ワインに魅せられ、2016年に醸造用ぶどうの栽培を開始。2022年から、自家製ぶどうによる醸造ワインの販売を手掛ける。
2015年第10回さいたま輝き荻野吟子賞、2017年農業女子アワード「農業女子の知恵・夢部門」、2018年6次産業化アワード奨励賞を受賞。農業女子プロジェクトメンバー。
●貫井園ホームページ
http://www.nukuien.com/
●インスタグラム @nukuien
https://www.instagram.com/nukuien/