テスラが製造するフルサイズ電動ピックアップトラック「Cybertruck」は2023年末から発売・納車がスタートしています。すでに2024年1月時点で走行距離が1万マイル(約1万6100km)を突破したCybertruckのオーナーもおり、電気自動車(EV)関連ニュースサイトのInsideEVsがCybertruckオーナークラブのフォーラムに投稿された意見をまとめています

Tesla Cybertruck Owners Who Drove 10,000 Miles Say Range Is 164 To 206 Miles

https://insideevs.com/news/705279/tesla-cybertruck-10k-mile-owner-review-range-problems/

車関連のYouTubeチャンネル「Out of Spec Motoring」を運営するカイル・コナー氏によれば、フル充電のCybertruck(デュアルモーター)を一晩中運転して、外気温7度・時速70マイル(約112km)でどれだけの距離を走行できるかを検証したところ、公称の320マイル(約515km)より20%少ない254マイル(約408km)だったそうです。

Cyber​​truckのオーナーズクラブのフォーラムに投稿しているユーザーの場合、走行距離1万マイルを超えたCybertruckのフル充電状態での最大航続距離は206マイル(約332km)で、80%充電状態だと164マイル(約264km)だったと述べています。

また走行距離9944マイル(約1万6000km)を走破した時点での平均燃費は1マイル当たり599Whだったとのこと。街中を控えめに運転している時は1マイル当たり290Whまで低下したものの、高速道路を走っていると1マイル当たり900Whにまで跳ね上がることもあったそうです。



充電場所は、60%は自宅で、30%はスーパーチャージャーステーションで、残り10%が移動先でした。有志によれば、V2スーパーチャージャーでの充電は非常に遅く、バッテリーを補充するのに最大2時間かかることがあるとのこと。また、新しいV3スーパーチャージャーはより良い仕事をするものの、70%まで充電するにはまだ1時間以上かかるそうです。

自宅で充電する場合、低速での過充電を避け、バッテリーの状態を良好に維持するために、ほとんどの場合、車は90%で充電を停止するように設定されています。第3世代テスラウォールコネクターを使用すると、32または48A充電で8〜14時間かかるそうです。フォーラムのユーザーによると、バッテリーの充電状態が低く、メインの画面がブラックアウトするといった問題が生じたこともあり、その都度テスラのサービスセンターまでけん引されたとのこと。

フォーラムのユーザーは、荷台の床部分にある貨物入れは防水ではなく、ロードノイズもかなりあると述べています。当初、Cybertruckにはオールテレーンタイヤとエアロカバーのセットがホイールに装着されており、約1700マイル(約2736km)走行後にオールシーズンタイヤに交換したものの、燃費に違いは見られなかったそうです。



さらにフォーラムのユーザーはCybertruckで最も褒めるべき点として、「BOSE製のサウンドシステム」を挙げています。また、Cybertruckのシートや運転席からの視界、ハンドリング特性、加速、ステアバイワイヤシステムも高く評価されています。ユーザーは「Cybertruckは『運転するのが夢みたいな車』です。全体として車両自体の価値には不満はありませんが、充電速度と航続距離は期待外れで、生産上で解決すべき問題が残されています」とコメントしました。