ソフトバンク入団決定的 西武からFA宣言の山川穂高 昨年の森FAとの「大きな違い」とは

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森はFA移籍時のファンへの筋の通し方が話題を集めた(C)KentaHARADA/CoCoKARAnext

 西武からFA権を行使し、去就が注目されてきた山川穂高内野手のソフトバンク入りが決定的となった。

 12月14日付のスポーツ各紙はこのたび、ソフトバンクが山川側と交渉を行い、「4年16億円超」の大型契約を結ぶ内容で大筋合意に至ったと報じている。早ければ、週明けにも「ソフトバンク・山川」が球団側から正式にリリースされる見込みとなった。

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 昨年から注目を集めてきた山川の去就は当初の予想通り、ソフトバンクに移籍という結論に至った。一方で山川をめぐっては今年5月に週刊誌に報じられたスキャンダルが大きく注目を集めた。知人女性への強制性交容疑で書類送検され、ファーム落ちとなった。今季出場はわずか17試合にとどまり、その後嫌疑不十分で不起訴処分となったことを受け、球団からは公式戦出場停止処分を科されている。

 ソフトバンク側も入念な調査を行った上で今回の獲得に至ったとされるが、不起訴処分を受けたとはいえ、既婚者の山川が女性問題を起こしたことに対して反発の声はSNSを中心に高まっている。

 また、これまでもFAで主力選手が西武から離れることは多かったが、近年では、昨オフにオリックスへ移籍した森友哉の例が注目を集めた。

 森はFA権行使後、オリックスへの移籍をスピード決断。自身の決断が編成面に影響を及ぼすことを考え、両球団に迷惑をかけたくなかったという配慮も話題となった。その後、11月に本拠地・ベルーナドームで行われたファン感謝イベントにも出席。在籍した西武球団、西武ファンに育ててくれたお礼を自身の言葉でしっかり伝えると、ブーイングはまったく起こらず、逆に新天地で活躍を願う声や大きな拍手が沸き起こり、感動的なセレモニーとなった。

 FA権を行使しての移籍は本人の大きな選択であると同時に、在籍してきた球団への恩義、ファンへの感謝の気持ちを示すことも大事なポイントとなる。この点を怠ると特に同一リーグでの移籍となれば、しこりを残すことにもなりかねない。

 今回の山川はFA権を行使する際に球団公式HPを通じて、今回のスキャンダルに関しての謝罪、決断に至った理由を克明に記しているが、改めて移籍会見で古巣のファンに向けてどんな言葉を伝えるかも注目となりそうだ。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]