Dynabookは12月13日、ユーザー自身でバッテリーを交換できる個人向けモバイルノートPC「dynabook X8/W」「dynabook X6/W」を発表しました。発売は2024年1月19日から順次となっており、店頭予想価格はdynabook X8/Wが27万円台半ば(税込)、dynabook X6/Wが25万円台前半(税込)です。

↑dynabook X8/W

 

新機種は、Dynabookとしてはプレミアムモバイルに位置づけられる製品。これまでのプレミアムモバイルは、14型で軽量・高性能・高耐久を実現した「dynabook R」、13.3型で長時間駆動と軽量を突き詰めた「dynabook G」がラインアップされていましたが、そこに追加されました。

↑新シリーズとして追加された機種

 

↑カラーは2色展開です

 

なお、バッテリー交換式のdynabook Xシリーズは2023年7月に、法人向けが先行して販売。今回、個人向けにも拡充された形です。

 

交換できるバッテリーは着脱式を採用しており、家庭にあるドライバーでカバーのネジを外して、バッテリーを簡単に取り外せる機構となっています。モバイルノートPCの場合、多くは本体内蔵バッテリーを採用し、着脱式にするとPCの重量やコストが上がる、故障のリスクが高まるといった懸念が発生するそうですが、それらの懸念を克服しているといいます。

↑カバーを外すとバッテリーにアクセス可能。内部の基板には触れないよう設計されています

 

バッテリーの両面には金属板を入れて強度を高めたうえに、強度や絶縁性に優れたフィルムを採用しています。また、バッテリーは留め金でロックされており、これらによって落下などの衝撃で外れにくく、壊れにくい構造を実現しているとのこと。

↑壊れにくい構造による安全性とバッテリーを簡単に交換できる利便性を両立

 

バッテリー交換によって製品自体を長く使えるのはもちろん、バッテリーそのものも長時間駆動を実現。動画再生時で約10時間、アイドル時約26時間(JEITA 3.0)のバッテリー駆動が可能です。加えて、30分で約40%の充電が可能な「お急ぎ30分チャージ」や、PCの使用状況によって、100%まで充電もしくは80%まで充電に切り替えられる「Autoモード」も採用されています。たとえば充電モードを80%まで充電に切り替えることで、バッテリーの寿命を長持ちさせられます。

↑モバイルノートPCに求められる長時間駆動を実現。充電においては便利な機能も採用しています

 

パフォーマンスにおいては、dynabookではおなじみの「エンパワーテクノロジー」を採用。放熱技術と本体内部パーツを高密度に実装する技術により、CPUの性能を発揮させています。

↑冷却性能を高めてCPUのパフォーマンスを高めるエンパワーテクノロジー

 

このエンパワーテクノロジー、これまでのモデルからいくつか進化を遂げています。ひとつは内蔵ファンが従来よりも大きくなっています。また、フィンの数も従来の40枚程度から89枚と倍増しており、風量を上げることで冷却性能を向上させています。一方で、フィンの取り付け角度を調整することで、従来に比べて静音性も高めているとのこと。

↑風量を上げた新しいファン。なお左右で大きさが違うのは、同じファンで同じ回転数だと共振音が鳴ってしまうためと、なるべく大きなファンを搭載したかったからだそうです。また、ヒートパイプが外観から目立たないよう黒く塗装しています。このあたりの細やかな設計はさすがです

 

さらに、吸気口や排気口のフィン部分に溜まりやすいホコリをユーザー自身で清掃できる機構を搭載しました。なお、清掃するタイミングもメッセージで通知してくれます。

↑画像のようにPC背面の一部を外して、掃除機などでホコリを吸い取ることができます

 

上位モデルにあたるdynabook X8/Wのスペックは、インテル Core i7-1360P プロセッサー、16GBメモリー、512GB SSD(PCIe 4.0対応)、Windows 11 Home 64ビット。ディスプレイは全モデル共通で、13.3型、1920×1200ドット(WUXGA)解像度となっています。

 

インターフェイスも共通で、マイク入力/ヘッドホン出力端子、USB 3.2(Gen1) Type-A×2(1基はUSBパワーオフアンドチャージ機能付き)、Thunderbolt 4(USB 4 Type-C)×3、有線LAN(RJ45)、HDMI出力端子、microSDを装備しています。

 

本体サイズは、約幅298.8×奥行き212.0×高さ17.9〜18.9mmで、重さは約937gです。

 

5in1プレミアムなdynabook VはCPUとバッテリー駆動時間が進化

Wacom製アクティブ静電ペンが付属し、5in1で使用できるプレミアムモバイルノートPC「dynabook V8/W」「dynabook V6/W」も登場しました。12月15日から順次発売で、店頭予想価格はdynabook V8/Wが28万円台半ば(税込)、dynabook V6/Wが25万円台後半(税込)です。

↑dynabook V8/W

 

新機種は、従来からバッテリー駆動時間の増加、最新の第13世代 インテル Core プロセッサーの搭載などのアップデートが図られています。

 

dynabook V8/Wの主なスペックは、インテル Core i7-1360P プロセッサー、16GBメモリー、512GB SSD(PCIe 4.0対応)、Windows 11 Home 64ビット。ディスプレイは全モデル共通で、13.3型、1920×1080ドット解像度となっています。

 

インターフェイスも共通で、マイク入力/ヘッドホン出力端子、USB 3.2(Gen1)Type-A(USBパワーオフアンドチャージ機能付き)、Thunderbolt 4(USB 4 Type-C)×2、HDMI出力端子、microSDを装備しています。

 

本体サイズは、約幅303.9×奥行き197.4×高さ17.9mmで、重さは約979g。またバッテリー駆動時間は約24時間(JEITA 2.0)です。